2022.04.04 公開
何度も聴いている楽曲だが、ライブで披露されるたびに新たな息吹が吹き込まれ、新鮮なエモーションが立ち上がる。「雪の華」の普遍的な魅力を改めて実感できる、素晴らしいパフォーマンスだった。
失恋の切なさをどこか愛らしい表現で描いたオリジナル曲「MY GENTLEMAN」(アルバム「VOICE」収録)からライブは後半へ。「ちょっと意外な選曲かも」(中島)という「不協和音」(欅坂46)で<意思を貫け!>という強烈なメッセージを伝えた後は、本編最後の「JUMP」(忌野清志郎)。
嘘と欺瞞に満ちた世界のなかで、<空が落ちてくるその前に><もう一度高く JUMPするよ>と高らかに歌うこの曲は、現在の深刻な状況とも重なり、強く胸に響いた。それはまちがいなく、手拍子で盛り上がる観客の心にもしっかりと届いたはずだ。
アンコールを求める手拍子に導かれ、ステージに戻ってきた中島美嘉。ニューアルバム「I」のリリース、全国ツアーが決定したことを告げた後、「懐かしい曲、聴いてください」と女同士の絆をテーマにした「ベストフレンド」(アルバム『TOUGH』収録)を歌唱。
そして、「今日は集まってもらえて、歌う場所を作ってくださって。本当に感謝しています」という言葉とともに哀切なラブバラード「知りたいこと、知りたくないこと」を歌い上げて、ライブはエンディングを迎えた。
5/4には初のセルフプロデュース、そして、全曲の作詞・作曲を彼女自身が手がけたアルバム『I』をリリース。さらに7月より全国ツアー「MIKA NAKASHIMA CONCERT TOUR 2022『 I 』」の開催も決定している中島美嘉。
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