画像 3/8Photo:今元秀明/岡田貴之/緒車寿一/加藤千絵/田中和子
2日目は初日には演奏されなかったナンバーが4曲演奏された。そのひとつは4曲目に演奏された2ndシングル曲「Vivid Colors」。開放感あふれるサウンドに乗って、hydeがステージの上手へと歩きながらたゆたうように歌っている。kenが気持ち良さそうにギターを演奏している。「Lies and Truth」ではtetsuyaとyukihiroの生み出す躍動感あふれるグルーヴに客席が激しく揺れた。
初日には演奏されなかった「真実と幻想と」が始まると、ひときわ大きな歓声が起こった。エモーショナルなヴォーカル、ブルージーなギター、陰影の深いベース、タイトでありながらふくらみのあるドラムによって、深遠な世界が出現。やはりこの4人が生み出すアンサンブルは唯一無二だ。
月に照らされて、海面が揺れる映像から始まり、炎とメンバーとが合成された映像も交えての「forbidden lover」、炎の映像と火柱、音玉、煙玉などの特効が有機的に組み合わせての「Shout at the Devil」と、壮大な歌の世界観と連動した演出も見事だった。
画像 4/8Photo:今元秀明/岡田貴之/緒車寿一/加藤千絵/田中和子
この日も「REVELATION」からはムービングステージでサブステージへ移動しての演奏。hydeの「リクエストしてくれた曲の中からこれを」という言葉に続いて、1日目には演奏されてなかった「風の行方」が演奏された。
事前に特設サイトで行われた[Mission:L'Arcollection]で聴きたい曲を募集したことを受けての選曲だ。叙情的なナンバーなのだが、展開するほどにせつなさがあふれだして、歌が風に乗って届いてくるかのようだった。
ここからは初日と同じ曲順が続いたのだが、どの曲もその瞬間にしかないエネルギーを発していた。曲の世界観の中へ深く入っていくような演奏が見事な「花葬」「浸食-lose control-」、バンド感あふれる「HONEY」など。
「MY HEART DRAWS A DREAM」のkenのギターソロは25年やりつづけてきた今だからこそのプレイ。tetsuyaのベースソロでは盛大な拍手と歓声が起こり、「東京ドーム!」という激しいシャウトで「STAY AWAY」が始まった。
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後半は気迫あふれる演奏の連続。「READY STEADY GO」のエンディングのyukihiroのドラムプレイも2日目はやや長めだ。感情をリズムに変換して炸裂させるようなプレイに大歓声が起こった。
巨大なLEDスクリーンに映し出される映像ではライヴ冒頭に登場した西暦9125年の未来から来たエリークランクなる人物の正体が明らかにされた。ローマ字表記の“Ellie Crank”は実はL'Arc-en-Cielのアナグラムになっていて、その正体はL'Arc-en-Cielだったのだ。
「いつもあるもの。これからもずっといるもの。だから未来を恐れることはない。Don't be Afraid」というナレーションに続いては「Don't be Afraid」。前日に続いて2度目の披露。
この場所で演奏されることで、バンドから観客へのメッセージのようにも響いてきた。未来を恐れることなく、自らの可能性を信じて進んできた彼らが演奏することで、さらなる説得力が生まれていく。tetsuyaからこんなMCもあった。
「28年前の4月9日が初めて1人暮らしを始めた日です。1人暮らしをしてなかったら、僕、多分、L'Arc-en-Cielをやってませんよ。28年前の今日はさみしくて泣いてました。25周年、みんなのおかげです。素敵な景色を見せてもらってありがとう」