かと思えば終盤の「泣き笑いのエピソード」では、事前にファンから送られた「空の写真」をコラージュし、ステージのバックスクリーンに映し出す。また「水無月」では事前に一般募集で集めた「歌声」をミックスした合唱をサビで流すなど、コロナ禍で制限が多い中、少しでもオーディエンスと一緒にステージを作り上げようという秦の心優しい演出が随所に散りばめられていた。
「『泣き笑いのエピソード』は、歌詞の中に『いつも通りの空』というフレーズがあるし、みんなの日常にある空の写真を送ってもらうのはどうだろう?と考えたんです。本当に色とりどりの空が送られてきて感動しました。青空だけじゃなくて、夕景も夜空もあって、切り取り方もさまざまで。見る人によって、同じ空でもこんなに変わるんだなと思いました」と、ライブ後のインタビューで秦は振り返る。
本編ラストは、黄色い照明に包まれながら「ひまわりの約束」を披露。アンコールでは、グルーヴィーかつソウルフルな「トラノコ」を伸びやかに歌い上げ、さらに『コペルニクス』収録曲「花」を演奏してこの日のライブを締めくくった。
秦基博(※提供写真) 画像 5/6
「信頼するメンバーたちと作り上げた、音楽が持つ楽しさを体現しているアンサンブルが堪能できるのが『BAND LIVE』です」と、この日の見どころについて語ってくれた秦。「バンド編成だけでなくアコースティックセットも用意されているし、自分がこれまでやってきた音楽的な振り幅が凝縮されたステージだと思うので、それをぜひとも全身で感じながら楽しんでもらえたら嬉しいです」
秦基博 Photo by 福岡諒祠(GEKKO) 画像 6/6
文=黒田隆憲
インタビュー写真=福岡諒祠(GEKKO)
<番組情報>
秦 基博 15th Anniversary LIVE “BAND LIVE”
1月9日(日)夜7:00[WOWOWライブ][WOWOWオンデマンド]
※放送終了後~2週間アーカイブ配信あり
収録日:2021年11月10日
収録場所:神奈川 横浜アリーナ
※スマホやタブレットでも見られるWOWOWオンデマンドでは無料トライアル実施中