2022.01.01 公開
斉藤和義、2021年ツアーファイナルをWOWOWで放送・配信!ライブの様子を含む本人インタビューレポートが到着

斉藤和義(※提供写真)  画像 1/6

──いつもと様子の違うオーディエンスに戸惑いはありませんでしたか?
正直、 ツアーが始まる前はけっこう不安でしたね。 お客さんが声を出せなくて、 本当に盛り上がるのかなって。 でも実際やってみると、 観客の気みたいなものって不思議なほど伝わるんですよ。 拍手の大きさ、 音圧だけじゃなくて、 長さもそう。 会場の皆さんがちゃんと楽しんでくれているのが、 演奏している僕らにもよくわかった。 何ならコロナ禍の前より一体感が増している気配すらあって(笑)。 特にツアー前半で、 ウルッと来そうになる瞬間が多々ありました。 お客さんの拍手に「あ、 俺、 今ちょっとやばいかも」って。

──今回のツアー・バンドは、 斉藤さんを入れて5人編成。 それぞれが随所で遊び心を発揮しつつ、 余分な要素は削ぎ落とした、 ソリッドなロックンロール・サウンドが素晴らしかったです。 斉藤さんから見たバンドの持ち味は?
ギターのマカピー(真壁陽平)はもう6~7年くらいの付き合いになるのかな。 ロック、 ジャズ、 ファンク。 とにかくオールマイティーに何でも弾ける人で。 しかも、 何を演ってもちゃんと真壁君の音になるのがすごい。 今回のツアーでもヴァン・ヘイレン風の速弾きを思いきり披露してもらっています。 リズム感も素晴らしくて、 僕にとっては最高に安心感のあるギタリストですね。 ベースのヒロ君(山口寛雄)も今、 めちゃめちゃ売れっ子で。 彼は自分で作曲もするんです。 だから演奏テクニックはもちろんのこと、 アレンジを俯瞰で見てくれる。 単に低音を支えるだけじゃなく、 常に僕の歌の裏メロを弾いてくれている感じがします。 その部分は、 僕の大好きなポール・マッカートニーにちょっと似ているかもしれません。 あとは、 頼れるコーラス要員でもありますし。

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──ドラムの平里修一さんとキーボードの松本ジュンさんは、 今回のライブが初参加ですね。
平里君はすでに、 レコーディングは一緒にしてるんですけどね。 彼もあらゆるリズムに対応できる人で、 本来はもっとジャズとかファンクとか黒人音楽的なビートが得意なドラマーだと思うんです。 でも僕は、 彼が叩くエイトビートのロックンロールがめちゃめちゃ好きで。 彼の場合、 テクニシャンにありがちな「正確だけど味気ない」感じがまったくなく、 逆に気持ちのいい揺らぎが出る。 平里君自身も明るいキャラクターだしね。 ステージでも楽屋でも、 いいムードメーカーになってくれました。 キーボードの松ジュンはまだ28歳なんですが、 いい意味で若者らしからぬ古い音を出す人でね(笑)。 今回のツアーの音作りが全体にヴィンテージっぽい仕上がりになったのは、 彼がステージに持ち込んだ往年のオルガンとかウーリッツァピアノの効果も大きかった気がします。 あと、 ステージ中盤で、 セカンドアルバムに入っている「彼女」という楽曲を大胆にアレンジして演ったんですね。 あのアイデアは、 松ジュンがリハ中に何気なく弾いていたピアノから思い付きました。

──ライブ終盤、 メンバーの即興セッションから「万事休す」へとなだれ込む怒濤のファンクパートも圧巻でした。 あのアドリブでは斉藤さんが毎回違ったお題を出していたんですか?
そうなんです。 今回WOWOWで放送・配信されるツアーファイナルの日は、 たしか最終乳首でしたっけ(笑)。 僕が適当に言った言葉からみんなでイメージを膨らませてセッションして、 よきところで「万事休す」の導入部に入っていく。 最終日はわりあいファンク風でしたが、 公演日によってはボサノヴァだったりヘヴィメタだったり……。 あれは演奏していても楽しかったですね。 もともとアドリブ好きなメンバーばかりで、 リハーサルでもサウンドチェックがわりによく即興でセッションをしていたので。 「万事休す」みたいに毎回違う展開になる曲ほど、 メンバーも解き放たれた感じになるんだよね。

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──ツアー最終日となる東京国際フォーラムでのライブが、 今回WOWOWで放送されます。 あえて見どころを挙げるとするならば?
よく言われることですが、 東京国際フォーラムって音響が素晴らしいんですよ。 僕は今回、 自分のツアーでは初めてライブをさせてもらったんですが、 想像をずっと超えていた。 それこそ客席のリアクションや空気感を肌で感じながら、 過剰なエコーがなく、 自分たちの演奏もクリアに聴きとれる。 そのバランスがちょうどいいんです。 もちろん全力で演るのはどの会場も同じですが、 最終日は長いツアーの集大成としてベストコンディションの演奏ができたと思う。 とはいえ、 収録が入って畏まっちゃうのも嫌だったので。 メンバーには舞台袖で「このツアーで一番、 適当に演ろうね」と言ってからステージに出ました(笑)。 実際、 いつも以上にアドリブも多かったですし。 気合いが入った部分とリラックスできた部分が、 いい感じで混じったライブになっていると思います。 そういう部分を何となく感じて楽しんでいただければ、 すごく嬉しいなと(笑)。

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