2021.12.07 公開
【ライブレポート】ヤバイTシャツ屋さん、高揚ナンバーからメロウな楽曲まで心踊るライブを届ける! <JAPAN ONLINE FESTIVAL 2021 Autumn>

ヤバイTシャツ屋さん (C)JAPAN ONLINE FESTIVAL 2021 Autumn  画像 1/7

ロッキング・オンが主催するオンラインフェス「JAPAN ONLINE FESTIVAL」。今年2回目となる同フェスティバルが、11月20日・21日・23日に開催された。ここでは、初日となった11月20日の公演を彩ったヤバイTシャツ屋さんのライブの模様をお届けしたい。

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こやまたくやの掛け声から、ライブはスタート。冒頭を飾ったのが『かわE』。軽快に駆けだした楽曲が、気持ちを嬉しく騒がせる。たとえオンラインだろうが、ヤバイTシャツ屋さんの音楽が流れたとたん気持ちは騒ぎだす。むしろ、誰に遠慮することなく部屋でニヤニヤした顔で大きく身体を揺さぶればいい。まさに、気持ちE始まりをヤバイTシャツ屋さんは最初から見せてきた。すでに心はノリノリではしゃぎだしている。

楽曲は速度と熱を一気に増してゆく。メンバーらも『癒着☆NIGHT』の演奏を通し、騒ぐままに感情のボリュームをどんどん上げながら、走り出したビートにノリノリなグルーブを描き加えてゆく。途中、手拍子を求める場面も登場。確かに、モニター画面を通して3人の姿を見ている。でも、騒ぐ気持ちの体感温度は何時もと変わらない。いや、いつの間にかそうなっていた。

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飛びだしたのが、超絶パンキッシュな楽曲だ。ヤバイTシャツ屋さんは、気持ちの熱をどんどん上げながら、見ている人たちを何時ものようなわちゃわちゃ騒ぐ空間へと連れ出してゆく。このまま彼らと一緒にアガり続けたい。止まることなく楽曲は『Tank-top of the world』へ。モニターを前に座っているのがもどかしい。もっともっとスマホのボリュームを…すでにマックス状態にしているが、スピーカーに繋いで、もっと気持ちもライブ音のボリュームも上げられる限界までアゲたい。上手く環境を着こなしながら楽しまなきゃ、もったいない。

『ハッピーウェディング前ソング』では、胸を熱く騒がせるメロディックな歌曲を通し、見ている人たちにHAPPYな衝撃を与えてゆく。彼らと一緒に「ええやん」と歌いながら、この幸せを存分に味わいたい。気持ちがわちゃわちゃ騒ぎだす、いや、とっくに騒いでたんだけど、この破裂しそうな気持ちを、声を張り上げ爆発させたい。この空間に閉じ込もっているのがもどかしい。思わず口が動いていた「ええやん」と。気持ちが騒ぐなら叫べばええやん。それで、ええやん。

「今日のヤバT、フルドライブやっていく」というMCも冴えている。

「今日のライブ駆け抜けていきます」の言葉に続いて披露したのが、『NO MONEY DANCE』。3人は、多少ラウドな要素も歌声や演奏に加えながらせまりだす。とはいえ、そこはヤバイTシャツ屋さん。ゴリゴリな世界へ身を浸しつつも、楽しいモードに心は染まっていた。歌詞に合わせ、背景の映像に寿司ネタが登場するなど、その演出もオンラインフェスならではだ。

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ヘヴィさを継続させながら、楽曲は『喜志駅周辺なんもない』へ。とてもローカルな内容だろうと、そんなの楽しむことに関係ない。背景には、喜志駅周辺の路線図が映るという演出も登場。楽曲の世界観に合わせ、いろんな映像の演出を施してゆくのもオンラインという環境に加え、ライブを映し出している会場の設備が充実しているからだ。

掻き鳴らすギターの音に導かれ、こやまたくや曰く「比較的マニアックな曲」の『かかとローラー』も加えながら楽曲は進んでゆく。高揚ナンバーと言えば良いだろうか。体感的のみならず、気持ちの内側からも熱い思いが沸き立つ。身体中を熱が支配してゆく感覚が、たまらなく気持ちいい。


メンバーらの煽り声に合わせ飛びだしたのが、『無線LANばり便利』。いくつもの日常の事柄に見せて、意外と生活に密着した重要なことを、彼らはサラッとシニカルに歌や演奏に変えてゆく。そういえば、今日のライブはWi-Fiで見ているんだっけ。確かに有線LANのほうが安定はしているけど。無線LANだって、彼らとこうやって繋がるうえでは大事な手段だ。

ギターのハウリング音から、楽曲はラウドでスリリングなパンキッシュナンバーに変貌。今まで以上に心地好い緊張感を持った空気を作りながら、3人は『くそ現代っ子ごみかす20代』に乗せ、楽器を掻き鳴らし、感情を掻きむしりながら、高ぶる気持ちをぶつけていった。
     
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さぁ勢いづいた気持ちのまま、激しく踊りまくれ。こやまたくやしばたありぼぼの掛け合いも心地好い楽曲に合わせ、気持ちが騒ぎだす。巧みに転調を繰り返し細かく表情を変えながらも、楽しく身体を騒がせ、躍らせるところが最高だ。

表情を塗りかえるように、ヤバイTシャツ屋さんはメロウでダウナーな表情を見せてきた。ノリノリで煽り倒すのもヤバイTシャツ屋さんのライブの楽しさだが、気持ちにジンワリと染み渡るメロウな曲を届けながら、1ステージの中へ巧みに緩急の表情を示してゆくからこそ、ライブに、一つ一つの楽曲へ深みを覚える。気持ちにじんわりと染み込む『ゆとりロック』をブリッジにすることで、心に大きなうねりを感じられている気分だった。

『ヤバみ』を合図に、ヤバイTシャツ屋さんは感情のボリュームをグッと右へまわしだした。ふたたび気持ちが騒ぎだす。ちょっとヤバみなくらいのほうが、刺激があっていい。そのまま終盤までアガった気持ちのまま、彼らと一緒に熱狂の中へダイブしていきたい。

「ぜひ、みなさんのタイミングでまたライブに遊びに来てもらえたらなと思います」

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終盤は、ふたたび気持ちを熱く騒がせる楽曲をニ連打。ただ楽しいだけではない、音楽/ライブという最高の幸せと熱狂を与える文化を絶やすことなく、これからも守り続けようという強い意志を持って、彼らは『Give me the Tank-top』を歌っていた。

最後にヤバイTシャツ屋さんは、『あつまれ!パーティーピーポー』を叩きつけ、理性の服を全部脱ぎ捨て、見ている人たちの心を全裸にしながら騒がせていった。

そこが有観客でも無観客でも関係ない…とは言わない。ただ、一度騒いだ気持ちは誰も止められない。止めたくないし、止めない楽しさをヤバイTシャツ屋さんが届け続けてきたからこそ、小さな部屋の中だろうと、青空の下で騒ぐ気持ちで彼らのライブを楽しんでいた。


(文:長澤智典)

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