AYAのMCからいよいよ終盤戦。希望の光に包まれて「あきらめないDAYS」が始まる。あきらめない強さを聴く者に与えるこの曲は、困難にあっても前へ進む彼らそのものだ。5つの笑顔は、「STAR TRAIN」でますます弾け、どこまでも明るく輝いた。
「そろそろひとつになろうか、姫路。トバしていくぞ!」というDAISHIの一声から、「妄想グラフィティー」。全力を出し切ろうと力を込めるメンバーは、時折客席を見上げるように力強い眼差しを送る。激しいシャウト、そしてヘドバンと、荒々しいステージに向け、声は出せなくても応える観客。それはきっと、それぞれの場所で配信を観ていたファンも同じだったに違いない。
本編最後は「聖~excalibur~剣」。思い切り掲げられたたくさんの手が今日のライヴの成功と、これまでのPsycho le Cémuの歩みを祝福しているかのように見えた。「お前ら愛してるぞー」というDAISHIの叫びが、観客の声なき声を受け止めていた証だ。演奏とお芝居、見応え聴き応えたっぷりのライヴがここで終了。おなじみYURAサマの「ロケットバイビー」で本編の幕を下ろした。
アンコールは、“白鷺城下町を旅立ち今~”という歌詞で始まる、この場に相応しい「夢風車」で幕を開けると、メンバー一人ひとりが思いを語るシーンがあり、涙に詰まる表情も見られた。「支えてくれた人に大きな拍手を」と感謝を告げたLida。「この5人でサイコができてよかった」と誘ってくれたDAISHIに感謝を告げたseek。YURAサマは「最高のライヴをして、やりたいことが増えました」と未来への展望を口にし、DAISHIはコロナのため客席を埋めることはできなかったけれど「今までで一番の景色でした」と断言した。そしてAYAは、「いい音楽、いいライヴをつくって、恩返しをしていきたい」と気持ちを新たにしていた。
恒例ロケットジャンプの後は、「あきらめないDAYS」が流れる中、全開の笑顔で無邪気にはしゃぐ幸せいっぱいの姿が見られた。その輝きっぷりは観ている側まで幸せになるほど。それぞれが満足そうにステージを去っていく中、最後にLidaが深々と頭を下げ、ステージを後にした。
「Psycho le Cému 理想郷旅行Z ~二十年後の僕たちへ…~」ライブの様子Photo by Sayaka Aoki
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「Psycho le Cému 理想郷旅行Z ~二十年後の僕たちへ…~」ライブの様子Photo by Sayaka Aoki
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誰もステージにいないところに流れ出したのは、新曲「アカツキ」。“さぁ取り戻せ 僕らの世界を”という歌詞から始まるこの歌は、未来への彼らの強い意志の現れ。この日に発表されたように、10月2日、デビュー記念日にZepp Tokyoで「理想郷旅行Z~ENCORE~in Zepp Tokyo」を行った後、彼らは全国ツアーを出発する。