2021.09.22 公開
【ライブレポート】Royzが全国を駆け抜けたツアーのファイナル公演を開催! 幅広い音楽性と表現力で夏の終わりを彩る

Royz Photo by KEIKO TANABE  画像 1/6

ヴィジュアル系ロックバンド・Royzが2021年9月11日に、なかのZERO 大ホールにて全国ツアー『Royz SUMMER ONEMAN TOUR「Roar to Dawn」』のファイナル公演を迎えた。

SEが流れ、ギターの杙凪ドラムの智也ベースの公大が登場。
最後にボーカルの昴がステージに現れ、イントロの音が聞こえると照明が明滅し、真っ赤に照らされる。
前回のツアーファイナルで異例の初披露をし、今ツアーで温めてきた楽曲『LEON』からのスタートだ。
昴の透き通った優しい歌声とデスボイスのコントラストが際立つ。

「始めようか中野ー!」の叫び声から『マーブルパレット』が続き、『PANDEMIC』『SACRIFICE』と徐々にダークでアグレッシブな楽曲へと変化していく。

【ライブレポート】Royzが全国を駆け抜けたツアーのファイナル公演を開催! 幅広い音楽性と表現力で夏の終わりを彩る『Royz SUMMER ONEMAN TOUR「Roar to Dawn」』ファイナル公演の様子 Photo by KEIKO TANABE  画像 2/6 【ライブレポート】Royzが全国を駆け抜けたツアーのファイナル公演を開催! 幅広い音楽性と表現力で夏の終わりを彩る『Royz SUMMER ONEMAN TOUR「Roar to Dawn」』ファイナル公演の様子 Photo by KEIKO TANABE  画像 3/6

ボーカルの伸びやかなソロから始まる『クロアゲハ』は、スクリーンにもクロアゲハが舞う映像が映し出される。
楽曲ごとに変わる映像は公大が制作に携わっており、映像や歌詞が加わることでよりライブの世界観に引き込まれ楽曲をさらに深く聴くことができるのだ。

「ワンマンツアーRoar to Dawnツアーファイナル、なかのZERO 大ホールにお越しいただきありがとうございます!無事にツアーファイナルを開催することができて本当に良かった。良いツアーだったから、一番最後を一番良い形で終わらせられたらと思っています。最後までよろしくお願いします!」と、コロナ禍の先が見えない不安な中でもファイナルを無事に開催でき、安堵の表情を浮かべていた。

今回のライブはソーシャルディスタンスを確保したレイアウトでの有観客ライブと配信の2つの形態で行われた。
事務所全体でライブの配信を積極的に取り入れており、新しいライブの形が構築されている。

来場が叶わずライブビューイングで参戦しているファンにも画面越しに声を掛け、「Royzは大きい場所が似合うバンドだと思っているので、のびのびと今日も最後までやらせていただきます。いくぞ中野ー!いくぞ東京ー!!」と盛り上げながら『ANTHEM』を演奏。
『ステラ』ではフロアがRoyzスティックのグリーン一色に染まりファンとの一体感が生まれ、『abnormality』(※注1)『REVELATION』とアップテンポなナンバーで駆け抜ける。(※注1:abnormalityの最初のaはアットマーク)

「IN THE STORMツアーから息をつく暇もなく始まったRoar to Dawnツアーですが、1年半ぐらい前コロナ禍になった時、ライブさえできなくなってしまいました。みんながレギュレーションを守ってくれているおかげで、本来奪われたはずの日常を取り戻して一本も欠けずにここまで来れました。日常をありがとう。」と日常を取り戻しつつあること、そして一緒にライブを作り上げてくれているファンへ感謝の気持ちを伝えた。

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ステージが暗転し雨の映像が静かに流れ、『I AM WHAT I AM』のエモーショナルなボーカルワークで魅せる。
ボーカルにライトが照らされ、続く『夢華火』は切ない歌声でしっとりと歌い上げていた。
曲とホタルや花火の映像が相まって、夏の終わりを感じさせられる瞬間だ。
さらにメロウなナンバー『midnight memory』で、オーディエンスはRoyzスティックを振りつつじっくりと聴き入っていた。

「セットリストね、ちょっと悩んだんやけど今のコロナ禍であんまり夏らしいことできひんかったやろ?夏祭りとかもなかったし。せめて歌で夏っぽくということで、『夢華火』を夏の締めくくりにチョイスさせていただきました。今日のこのライブが2021年夏の締めくくりだと思ってますんで、バッチリ終わらせましょう。」と、重厚なサウンドの『IGNITE』から『Emotions』でグルーヴを生み出し『0』で畳みかける。
『AFTER LIFE』では心地よいハイトーンを響かせ、本編ラストの『IN THE STORM』へ。

「どれだけ時間がかかろうと、お前らと一緒なら踏ん張れそうな気がする!ありがとう中野!Royzでした!ありがとうございました!」とメンバーがステージを去り、告知映像が流れる。

【ライブレポート】Royzが全国を駆け抜けたツアーのファイナル公演を開催! 幅広い音楽性と表現力で夏の終わりを彩る『Royz SUMMER ONEMAN TOUR「Roar to Dawn」』ファイナル公演の様子 Photo by KEIKO TANABE  画像 6/6


アンコールでは、メンバー1人1人がツアーの思い出や感想を述べる。
「さっき昴も言っていたように、本当に無事にできて良かったです。ありがとうございます。ビジョンで流れたように次が決まっていることが本当に嬉しいことだと思うし、このツアーを越えるツアーに次もしていきたいと思いますのでよろしくお願いします。」と、智也は次のツアーがあることへの嬉しさを噛み締めつつ、ツアー中に事務所のスタッフの実家へメンバーで泊まりに行った思い出も語った。

公大は「沢山ありすぎて話すと長くなるので短めにしゃべります。とても自分自身強くなれたツアーでしたし、この気持ちで次のツアーをまわれるのがすごく楽しみです。まだ今日は終わっていませんので、アンコールのほうも引き続きよろしくお願いします。楽しかったです。」と、自身もさらに成長できたツアーだったと振り返る。

「アンコールありがとうございます。無事にファイナルを迎えられて良かったです。メンバーも無事で、無事にちゃんとできて良かったっていう気持ちです。新曲発売されます!非常にのびのびとできたツアーで良かったです。」とツアーの感想を話す杙凪は、珍しく自ら電話をしてプライベートで久しぶりにメンバーと会ったことも嬉しそうに明かした。

前回のツアーでライブの延期が重なったこともあり、無事に終えられるということが当たり前ではないと実感している分、昴だけではなく他のメンバーも無事にファイナルを迎えられてホッとしている様子だった。

そして昴からは、改めて告知映像で流れたニューシングルの発売と冬のワンマンツアーの開催の発表があった。
ツアータイトルである『WORLD END』は、「世界の終わり」ではなく「世界の果て」という意味でつけたのだそう。
『IN THE STORM』で嵐を戦い『Roar to Dawn』の『LEON』で闇を駆け抜け、その先、その果てにあるものが何なのかという意味も込められているという。
また来年の2月14日、自身の誕生日にライブを開催することも発表された。

「今日でツアーは終わっちゃうんですけど、またツアーできそうです。ありがとうございます。なかのZERO 大ホールいいね、俺めっちゃここ好きかも。またここ来たいな。まだまだ続きます、よろしくお願いします!いくぞ中野!いくぞ東京!!アンコールも吹き飛ばしていこうぜ!!」の掛け声から、『星に願いを』『Set me free』のRoyzらしいアッパーチューンでアンコールに応える。

「今日で1つ、Roar to Dawnという旅が終わりを迎えますが、また新たな旅をみんなにお知らせできる今のこの現状が有り難くてたまりません、どうもありがとう。」と、諦めずに進んでいく今と重なる『Supernova』で締めくくった。

「不思議とツアーが終わることに対しての寂しい気持ちが1ミリもありません。それよりも、今日という1日を無事に迎えることができたこと、ツアーをちゃんと終わらせられたこと、そしてまたこの先があること、どちらかというとその気持ちが今は強くて良い夏でした。今まで過ごしてきた夏と形は違ったかもしれないけど、それでも大切なツアーの1本でした。これからも、このツアーのことを大事にしてあげて共にいきましょう。Royzでした!ありがとうございました!!」の昴の言葉とともに、2021年夏のツアーは幕を閉じた。


新旧織り交ぜながら物語のような構成のセットリストで、Royzの幅広い音楽性と、コロナ禍でも先を見据え一歩一歩着実に前進していることが実感できるライブだった。
ヴィジュアルシーンに欠かせない存在のRoyzに、今後も注目していきたい。


(文/大久保瑛美、写真/KEIKO TANABE)


・セットリスト

M1 LEON
M2 マーブルパレット
M3 PANDEMIC
M4 SACRIFICE
M5 クロアゲハ
M6 ANTHEM
M7 ステラ
M8 abnormality(注 abnormalityの最初のaはアットマーク)
M9 REVELATION
M10 I AM WHAT I AM
M11 夢華火
M12 midnight memory
M13 IGNITE
M14 Emotions
M15 0
M16 AFTER LIFE
M17 IN THE STORM

EN1 星に願いを
EN2 Set me free
EN3 Supernova


Royz 22nd maxi single「Eva」
2021年11月17日 3type同時発売


Royz WINTER ONEMAN TOUR 「WORLD END」
2021年
11月20日 mito LIGHT HOUSE
11月21日 HEAVEN'S ROCK 宇都宮 VJ-2
11月23日 HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
11月27日 柏PALOOZA
11月28日 高崎club FLEEZ
12月3日 新潟GOLDENPIGS RED STAGE
12月5日 SENDAI CLUB JUNK BOX
12月8日 金沢AZ
12月11日 名古屋SPADE BOX
12月12日 神戸VARIT.
12月15日 福岡DRUM Be-1
12月17日 高松DIME
12月18日 umeda TRAD
TOUR FINAL
2022年1月8日 神田スクエアホール


Royz ONEMAN LIVE 「昴生誕祭〜スバフェス2022〜」
2022年2月14日 川崎CLUB CITTA'

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