そう言葉を続けたホリエが、「オリンピックにちなんで」と曲名を告げたのは、「The World Record」。日向のスラップベースが先陣を切るグルーヴィなロックチューンが再びフロアを熱く盛り上げる。「彩雲」で場内に爽やかな風を吹き込んだ後は、ドライブ感に満ちた「シーグラス」を披露。たちまちのうちに、脳裏に夏の情景が広がっていく。
Photo by TAKAHIRO TAKINAMI 画像 3/5
「またライブで会いましょう、Dragon Ashに繋ぎます」というホリエの言葉と共にラストに披露されたのは、「ROCKSTEADY」。この夜、躍動感溢れるリズムをステージとフロアが共にジャンプで分かち合ったその名曲は、Dragon Ashと、今年で幕を閉じるライブハウス、Zepp Tokyoに対するリスペクトのように響いた。
「Wellcome to New Era!」
エレクトロなインストと共にステージに登場したDragon AshのKjがそう叫ぶ。透明感に満ちたギターリフに導かれ、美しさと激しさが同時に押し寄せる「New Era」は、5人体制となったDragon Ash初のパッケージシングルとなる新曲であり、コロナ禍以降の時代に立ち向かう彼らの新たな決意の1曲だ。続いて、数多の大型ロックフェスを盛り上げるモンスターバンドとしての誇りとマナーを謳う「Mix it Up」を放つと、モッシュとクラウドサーフでカオスとなっていたはずのフロアをKjが煽る。
Photo by TAKAHIRO TAKINAMI 画像 4/5
「頭ぐらい振れんだろ⁈」
10代でデビューして以来、Dragon Ashはさまざまな音楽を貪欲に吸収し、劇的なメタモルフォーゼを遂げながら、ライブモンスターとしての今を勝ち取った。
