「この曲も今日のために持ってきた新曲です」の言葉に続いて披露されたのは、この日2曲目となる未発表新曲「Heart Breaker」。静と動の対比が印象的な、このダンサブルなミディアムチューンが加わったことで、『うたものがたり』の世界観はさらに広がりを見せ、多彩さに満ちた歌とパフォーマンスを堪能することができた。また、サビに向けて盛り上がるパートでは、リズムに合わせたハンドクラップも飛び出し、今後のソロライブでの盛り上がりに欠かせない1曲になるであろうと確信。早くも次のソロライブが楽しみにさせる、うれしいサプライズだった。さらに、軽やかなリズムとキャッチーなメロディが印象的な「Brand new me」では、ハンドクラップや手を左右に振るアクションに加え、全員一斉にジャンプする場面も。ステージで繰り広げられる『うたものがたり』を会場全員で共有した瞬間だったのではないだろうか。
ここまでソロライブを思う存分堪能したMARiAは「やっぱり私の生きる場所はここだなって、みんなに歌を届けることがめちゃくちゃ好きだなって、噛み締めながら歌っていました」と、感慨深げに語る。そして、「どんなに苦しいことも悲しいことにも、必ず終わりがやってきます。そして、新しい季節も必ずやってきます。そんな新しい季節に向かって、これからもみんなで一緒に歩んでいきましょう!」と前向きなメッセージとともに、アルバムのラストを飾る「ハルガレ」でMARiAらしくポジティブにライブ本編を締めくくった。
-->アンコールでは、アルバムのサウンドプロデューサーでもある本間とレコーディングやライブの感想を語り合う一幕も。MARiAは「せっかくソロで走り出したので、ここで止まらせることなく、どんどんMARiAとしての作品もリリースしていけたらと思います!」と宣言。この日披露した新曲2曲も、いずれ何らかの形でリリースされる可能性を示唆した。そして、8月に写真集を発表することを告げると、「ここに立つまでに1年以上経っているけど、また帰ってくることができて本当に幸せです」と挨拶し、アルバムのリード曲にしてオープニングトラック「コンコース」でしっとりとライブに幕を下ろした。
各楽曲のストーリーテラーとして“うたものがたり”を展開させたこの日のMARiA。今後どんなソロ活動で我々を魅了させるのか、そしてGARNiDELiAとしてもどこまで進化し続けるのか。今回のライブはそんな未来がひたすら楽しみになる一夜だった。