ーーメロディを変えながら〈好き〉という言葉が3回連続で出てくる展開が印象的でした。
比嘉:その部分を新メンバーが歌った方がいいと提案いただいて、最初は亮司になったんです。今回も僕は「Aメロ合うんじゃない?」ということで、一番手を任されました。
宇原:僕はサビを歌っているのですが、伝えたくても伝えられない、自分の心にしまっておくようなリリックなので、それを表現したくてささやく感じで歌っています。男性は共感してくださる人が多い気がしますが、僕も似たような経験を思い浮かべながら歌いました。
ーーリリックの質感は解釈の余地があって、リスナーによって思い浮かべるイメージが違う気がします。
YUICHIRO:〈一緒にいる理由が/いられない理由に負ける〉という歌詞ですが、僕もそういう経験があるんですよ。その時のことを鮮明に思い出しましたね。手が届く距離にいるのに、一緒にいれなくなる辛さを声で伝えられたらと。前作の「あなたが迷わずに」は歌い上げ系のバラードでしたが、今回はミックスボイスで心の声をつぶやくような感じですね。イメージや気持ちの持っていき方には絶対の自信があったので、「2番のサビは歌わせて!」という感じでした。
ーーレコーディングについてはいかがでしたか。
宇原:エンディングは僕の声だけになるので、そこは何度も録り直してこだわりましたね。息を振り絞って切なさを表現しました。
杉山:僕はアプローチを何パターンか準備してからレコーディングに臨むのですが、今回は少しグルーブが立つような、話している感じで歌うのが一番合っていましたね。今までは自分のやりたいスタイルでやるとグループの中では浮いてしまうので、抑えることが多かったんです。でも「一度思いっ切りやってから削っていく方がいい」というアドバイスをもらって、また成長できたと思います。
