2021.04.05 公開
さくらしめじ、演劇×ライブを織り交ぜた新感覚エンタメライブ開催

さくらしめじワンマンライブ『春しめじのお花し』 より Photo by 鈴木友莉  画像 1/11

すると、先ほどまで緑の葉っぱだった大木が幸せの花を満開に咲かせ、物語はいよいよクライマックスへ。「やっぱり、二人でギターを弾いて、歌ってる時が一番楽しい」と声を合わせる二人。雅功が「会いたくても会えない日々がずっと続いてて。でも、みんな、時間が止まってたわけじゃないと思うんだ。僕たちとみんなの中では、ちゃんと時間が動いていたし、会いてくても会えないっていう時間があったからこそ、僕たちはもっともっと繋がったんだなと思う」と語りかけると、彪我は「それもさ、みんなで笑って会える日がくるってずっと信じていたからこそ、こうやって会えたんだよね」と続け、雅功は「だから、みんなに向かって二人で、今、一番唄いたい歌を思いっきり唄いたい」と叫び、自粛期間中にファンとともにリモートで作り上げた「会いに行こう」を熱唱。1部では雅功のヘッドセットマイクがあまりの熱演のために水没。急遽、マイクを外し、アンプもスピーカーも通さずに弾き語りで歌ったが、2部では幼稚園児や野球少年、サッカー小僧やガーデナーに扮したバンドを従えて、全力で唄いきった。公園の空に紙吹雪が舞う中で、<ごめんじゃなくて/ありがとう>を歌の言葉として伝え、歌詞にある<桜舞う頃に会いにいく>という約束も実現。俳優として朝の連続ドラマ小説「おかえりモネ」に出演する彪我と、小説家デビューを果たした雅功という二人の個性を生かしたキャリア初の音楽劇は終幕を迎えた。


昼公演のアンコールでは、旗揚げゲームを盛り込んだ「しめじ体操」で観客と一緒に明るく元気に歌い踊り、まだ音源化されてない「天つ風」を披露。夜公演では「青春の唄」を音楽への情熱をたっぷり込めてパフォーマンスし、みんなが笑っていますようにという願いを込めた「みちくさこうしんきょく」では、心の中での<ラララ>の大合唱も起きた。最後に「未来を見て歩んでいきたい」とまっすぐに前を見据えて決意を語った二人がステージを後にすると、この日のためだけに作った新曲「お花し」(昼公演は弾き語り/夜公演はバンドアレンジバージョン)がエンディングテーマのように流れ、青春映画を見終わった後のような幸福な余韻を残してくれた。

なお、この日のアンコールでは、7月18日(日)にZepp Diver Cityにてワンマンライブ「さくらしめじのゼップでロッ菌! 2021 in Zepp Diver City」を開催することが発表された。また、この日も披露した「ストーリーズ」は、泉里香主演のドラマ「高嶺のハナさん」の主題歌への起用が決定している。


(文:永堀アツオ)

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