2021.03.16 公開
アンコールの声が出せないもどかしさはあるものの、願いを込めた手拍子が続き、まずは楽器陣が登場。Lidaがアコギを爪弾き、始まったのは「この星に願いを…」。星が瞬くような照明が美しい。DAISHIの感情の詰まった歌声に温もりを感じさせるアコースティックサウンド。ひとつの世界を5人の音と歌でくっきりと浮かび上がらせた。彼らの一般的なイメージからは遠いかもしれないシンプルなアコースティックというスタイルもまた、彼らのたくさんの武器のひとつに過ぎず、それはまた彼らのミュージシャンとしてのスキルの高さを物語ってもいる。
そしてここからはメンバー全員によるMC。まずはseekからとっておきのお知らせが。「次の予定が決まりました! 5月3日結成記念日に渋谷公会堂(LINE CUBE SHIBUYA)でやります!」 5月3日は、昨年姫路文化センター大ホールで20周年の集大成を見せるはずだった日。失われた日は取り戻せないとしても、新たな選択で、もっと素敵な未来を描けるはず。メンバーの表情にも喜びと決意がにじむ。
「一歩ずつ前進できています。ついてきてもらえたら」という、日頃のマラソンが今日のライヴにも生きた(笑)というYURAサマの言葉に続き、「音楽を通じて少しずつ前に進むしかない。道標や灯りになれるように頑張る」というLidaの真剣な言葉が続く。この日の全身真っ白な衣装を、「やっと見てもらえた」と喜びの表情を見せたのはAYA。21年目だからこそ、色のない真っ白な衣装に統一してみたかったのだという。この衣装は、オンラインライヴをしたZEPP TOKYOでも着ていたが、改めて会場でその姿を見て、5人並んだ壮観な光景や特別な存在感から生まれる世界があった。
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