安全なライブの開催に向けステージを作り上げたスタッフ、そして不安の中万全な対策でGLAYのライブに駆けつけたファンへの感謝をTERUは丁寧に述べ、「これからもみんなを大切に思いながら活動していきたいと思います。コロナはたった一人で戦っているわけではなく僕らも一緒に戦っているんだということを感じて欲しい。」と勇気づけた。
「GLAY DOME TOUR 2020 DEMOCRACY 25TH “HOTEL GLAY GRAND FINALE”」Photo by 岡田裕介 画像 6/7
「GLAY DOME TOUR 2020 DEMOCRACY 25TH “HOTEL GLAY GRAND FINALE”」Photo by 田辺佳子 画像 7/7
MCでTERUは「このステージがある事が当たり前だと思っていたけど、当たり前じゃなくなる。そんな事に気が付かせられる日々でした。改めてこのステージの大切さを噛み締めました。でも必ず一緒に歌える日が来る、それを願いながら心の中で一緒に歌いましょう」と叫び『SOUL LOVE』のイントロが流れる。
実は『SOUL LOVE』には今回特別な思いが込められていた。コロナウィルス感染が確認され始め、ライブの中止などが相次いだ3月1日(日)に、HISASHIが「今は耐え忍ぶ時期、でもエンターテイメントの可能性を信じよう。そして『SOUL LOVE』をドームで一緒に歌おう」とYouTubeでファンと約束していた曲だからである。その約束を汲み取ったTERUは「みんなの声は聞こえなくても僕らの脳にはみんなの声が焼き付いているので確実に聴こえてくると思います。」と話し、ようやくファンと同じ空間で披露するという約束を果たした。演奏中にはモニターにファンとメンバーが共に盛り上がる過去の様々なライブ映像が映し出され、これまでのファンとの歩みと絆をより一層感じ取れるエモーショナルな時間が流れた。
ライブ定番曲『ピーク果てしなく ソウル限りなく』の会場全体でシンガロングするパートでは、過去ライブの映像とファンの歓声を交えながら、GLAYがファンとの繋がりを大切にしている事が際立つ演出が施された。本編のフィナーレは、こちらもライブの定番曲となった『XYZ』。このナンバーでは、モニター上で飛行機が客席を飛び回るなど、GLAY初となるAR演出を披露した。オンラインライブを見ているファンが配信視聴だからこそ楽しめる新しい演出を入れ込むという、彼等らしいスタンスで大いに会場を盛り上げた。
本編は終わり、会場に響く鳴り止まないアンコールに呼ばれステージに舞い戻ったGLAY。
TERUが「本来は掛け声とかヘドバンとかする曲だけど今日はそれは無しで、いかに自分がその定位置で楽しめるかそんなチャレンジをしていただきたいと思います。それでは高らかに叫ばせていただきます!」と放ち、生声での『彼女の“Modern・・・”』とタイトルコール。
そこから「今日という日にこのステージに立てたこの幸せをこの曲に乗せたい」と伝え『Bible』を披露し、ラストは『HEROES』。「自分を信じていけよ!また必ず会える!」と最後までファンにエールを送り続け、GLAYのデビュー25周年ライブのグランドフィナーレに幕が下りた。
ライブ中は終始コロナ状況下で不安を抱えるファンを勇気付ける言葉を投げかけていたGLAY。最後に宣言した「みんなのそばにはいつも俺らがいる」という言葉は、GLAYとファンとのこれまでの絆の再確認し、そしてその絆を更に深めた瞬間だったであろう。
今しか出来ない事を全力で取り組む、そしてファンと共に走り続ける。
25年間一度も活動を止めないGLAYだからこそ作り上げられたライブであった。
なお12月20日(日)のライブのアーカイブ映像は、各プラットフォームにて1月3日(日)23時59分まで視聴可能となっているので、見逃した方は是非チェックして欲しい。
