「オーライ!オーライ!オーライ!」いつもの翔の挨拶が始まる。「聞こえてるぜ!おまえたちの全国のおまえたちの声がよぉ!俺たちがこの氣志團万博の主催者、We are 氣志團でーす!家でYEAH!してる?これを勇気と思うか、愚かと思うかはお前ら次第だlだが今いえることは…静かだ。こんな時代になっちゃって。その中でも特に俺たちミュージシャンはまさに「何もできねえ」って生活をしています。俺らみたいなロックバンドは基本的にはずっとGIGだよね。俺らはホントにガキの頃からずっとGIGばっかやってきて。こうなっちゃうと本当にまいったなぁっていう感じです。音楽が不要不急って言われたら、そうかもしれないけど、今日これを見て"明日からがんばっちゃおうかな”って思ってもらえればいい。大切なものが理不尽に奪われることがこんなに辛いのかって初めて知った。みんなも大好きな人と会えなくなったり、実家に帰れなくなったりしてると思う。でも、これで知ったから俺たち。いつでも何かが待ってることが普通じゃないんだって。こんなにみんなが愛おしいと思ったことはないです」無観客の会場に響く綾小路の熱いメッセージ。だが、彼の言葉はすべてオンラインの向こうのオーディエンスが受け止めているはずだ。
氣志團 photo by Ryuya Amao「氣志團万博2020 ~家でYEAH!!~」 画像 5/8
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MCに続いて披露されたのは『愛 羅 武 勇』。ラブソングというより、むしろ疾走感あふれる人生讃歌だ。曲のサビでは、ドラム以外のメンバー5人が花道に飛び出し、輪になってパフォーマンスを繰り広げた。さらに間髪入れずに響くドラムのリズム。お待ちかねの『One Night Carnival』が始まる合図だ。「俺んとこ来ないか?」のセリフを「俺んとこ、GOTOキャンペーン!」ともじって曲が始まった。曲のクライマックス、いつもは野外ステージで大合唱となるパート「この夜に恋しているのさ」のフレーズを「おまえらに恋してるのさ」と変えて、観客への感謝を込める綾小路。こんなところにも今回の開催への彼の思いがほとばしっている。
続いては陽気なウクレレのイントロから始まる新曲『No Rain, No Rainbow』。一見、のんびり優雅なサウンドでありながらも、途中でガラリとロックテイストに転調し、ロック魂をくすぐるメッセージソングだ。クライマックスでは花道に微熱DANJIを含むメンバーが飛び出して迫力のパフォーマンスを繰り広げた。
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「最後の最後は俺たちが大好きだったロックスターの曲でみんなでブワーッと参りましょうか!」綾小路の一声で、ラストを締めくくったのは、まさかの『ウンジャラゲ』。「というわけで、氣志團万博、ご苦労さまでした!」2020年の春に急逝した志村けんへのリスペクトを込めた、このノベルティソングでオンライン開催となった2020年の氣志團万博は締めくくられた。
