そして幕が開くと、ステージの上の大きなオリの床下から、『スーサイド・スクワッド』のヒロイン、ハーレイ・クインに扮したHYDEが登場。ツインテールヘアにヘッドセットをつけ、オレンジのつなぎを着た”美カワイイ”HYDEクインが歌い出したのは、リアーナの「DIAMONDS」。歌もサウンドも原曲よりエモーショナルかつダークに生まれ変わり、迫力満点だ。
途中、機材トラブルで音が途切れる場面もあったが、そこは任せてとばかりの観客が大合唱でフォロー。ハンドマイクに持ち替えたHYDEも手にしたバットでセットを叩き、火花や銀の紙吹雪を巻き上げる。
「悪いコになりなさい! カモーン、神戸!」
すっかりライヴのキラーチューンへと成長した「INSIDE OF ME」で盛り上げた後、「ちょっと待ってね。トラブルよ、軽い「TROUBLE」♡」というHYDEの声の直後に「TROUBLE」がスタート。まさかさっきのトラブルは演出⁈ と一瞬思うほど絶妙な流れだ。そしてランウェイの先端に進み出たHYDEは、頭上から吊るされたブランコにハーネスなしで乗り、観客の頭上をアリーナ奥に設置されたサブステージまで移動する。K.A.Zはフロートの上でギターをかき鳴らし、サブステージでHYDEと合流。
曲間で再びブランコに乗り込んだHYDEは観客の頭上からクッションの羽毛を撒き散らしながら、「みんなでハロパ行かない? 変なオカマ見に。ふたりで」と、女子よりも確実に美しく可憐な姿で自虐MCを言い放ち場内の笑いを誘う。
「カワイイ? 大丈夫? (「カワイイ!)みんなも今日は普段より20パーセントくらいかわいくなってるわよ。あんまり見ないでくれる? アラがバレるから(笑)。お家から仮装してきた人? つかまるぞ♡ ゴミは拾って帰らないとダメだよ。神戸はいいコだからな」
最後に披露した「SEX BLOOD ROCK N’ROLL」では、SF映画風のマシーンを使い、ランウェイ先端からカラーボールやスモークを客席へ発射。後ろでK.A.Zが肩からかけたギターをくるっと回しながら演奏し、宴を絶頂まで盛り上げる。
「こんなに女の子がいるのに誰よりもカワイイってどうゆうこと? なんなら胸もあったよね。やまちゃん、見ちゃったよ(笑)」
MCのやまちゃんがHYDEクインの可愛らしさを絶賛した後は、恒例の観客チェック。場内スクリーンに観客たちの独創的な仮装が映し出されていく。
今年も会場の外には着替えスペースが設置されており、観客は現地で思う存分仮装することが出来るようになっている。さらに、ハロウィンらしいフードやボディーペイントなどのアトラクションも充実。VAMPSのハロパは、観客も本気で仮装を楽しめ、一日中ハロウィン気分を体感できるのも醍醐味なのだ。
ラストは明希(シド:仮装/auCMの鬼ちゃん)、VAMPS、古城紋、淳士(SIAM SHADE, BULL ZEICHEN 88:仮装/マッドハッター)、逹瑯(MUCC:仮装/鬼灯の冷徹の鬼灯)、チームしゃちほこ、 BREAKERZ、MONGOL800、YUKI (Rayflower、DUSTAR-3:仮装/刀剣乱舞の鶴丸国永)、ROLLY、分島花音(化け狐)によるHALLOWEEN JUNKY ORCHESTRAだ。
「Penalty Waltz」でしゃちほこのメンバーにも容赦なく罰のスモークを浴びせた後は、今年から導入された新ゲーム「HALLOWEEN QUIZ」へ。墓場から蘇ったエルビス・プレスリーのファン<腐乱ケンジ>に扮したROLLYの弾くイントロをあてるゲームなのだが、間違えた場合は触って中身を当てる「箱の中身は何だろな」か、X JAPANの「X」を歌うのだ。DAIGOとキヨサク、そしてHYDEが歌う「X」、箱の中のアルマジロに本気でビビる明希といった、ハロパでしか目撃出来ないレアな場面も続出した。
最後は全員で「HALLOWEEN PARTY」を歌い、お菓子を客席に投げ入れながらフロアを練り歩く。宴の余韻を惜しむように、2階のスタンド席への階段を昇り、お菓子を客席へ投げ入れるHYDE。観客との距離の”近さ”もまた、ハロパの大きな魅力と言えるだろう。