森高千里『配信デビュー! 初! ファンが選ぶ !! ~森高千里歌唱にてドキドキの発表!~』 画像 3/4
このあと、4位と3位にはバラードが並んだ。「雨」と「渡良瀬橋」である。セットリストを組む際、静かな曲をまとめるというのはよくやることだが、投票結果がそのように“気を回してくれた”かのようで興味深かった。彼女はこの2曲を、言葉のひとつも疎かにせず、歌っていた。2位は彼女の代名詞ともいえる 「私がオバさんになっても」。今回は無観客ゆえ、観客とのエネルギー交換による一体感こそないものの、すっかりその表情は、ライブ・モードそのものだ。
この時点で、1位が「この街」であることは多くの人達の知るところとなる。いつからか、“これをやらなきゃ彼女のライブは終われない”という雰囲気もあるし、この日の最後の歌唱にぴったりだった。森高は、自らのローカルに徹して“この街”への愛着を本作に描いた。でもだからこそ、我々も自分にとってのそれを想起しやすいと言える。
“みなさんにも故郷はありますよね”とか、表面的に歌われてもこうはならない。そして、生まれ故郷を想う気持ちが人から無くならない限り、この歌への熱い支持は続くのだ。
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最後のほうのMCで、今回の投票結果も参考にしつつ、来年のツア−に活かしたいと話していた。次はぜひ、いや絶対、客席から森高ライブを満喫したいものだ。エンドロールで「むかしの人は・・・」とともに投票してくれた人達の名前が流された。「むかしの人は・・・」でふと思ったが、彼女には票が集中する曲がある一方、少数意見に対応する個性的な曲も豊富に存在する。今回の順位は当然でありつつ意外でもあったが、この10曲の外側にも、深淵なる森高ワールドは広がっているということなのだ。
