新型コロナウイルスの感染が広がり、ライヴができない状態が続く中、たくさんのアーティストがオンラインライヴを試みようとしている。音楽ファンは未だ、オンラインライヴに対して期待と不安が半々といったところではないだろうか。そんな中、Psycho le Cémuが『勇者物語 外伝~未来をあきらめない日々~』と題した5回に渡るオンラインライヴをスタートさせた。その初日である6月24日、『Day,1 あきらめないSINGLE DAY』の模様をお届けしよう。
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Psycho le Cémuと言えば、いわゆるヴィジュアル系の中でも、特に個性的な衣装や見た目をしたバンドとして記憶にある人も多いかもしれない。さらにまた、彼らがときに楽器を置いて、メンバー全員でダンスをすることを知っている人もいるだろう。ロックバンドという既存の枠におさまらず、エンターテインメントを追求するのがPsycho le Cémuだ。そんな彼らだけに、オンラインライヴというこの未知のライヴスタイルに対しても、貪欲に可能性を追求している。その意欲が溢れるライヴとなった。
海外での活動の様子や日本でのライヴ映像から、“僕たちの時間は止まったままだ”と、コロナ禍の現実世界を映し出すようなシーンへと流れていく。けれどもそこから「未来をあきらめない」という力強いメッセージ、さらに壮大な太古の世界のような風景が現れ、目の前に広がっていく。まるで映画のオープニングのような映像から、一冊のページをめくるように、いよいよ『勇者物語外伝』がスタートした。
目に入ってきたのは、ステージで位置につく5人の姿。楽器を持って、5人がステージにそろって立っている姿こそ、彼らにふさわしいとしみじみ思う。一曲目は、「クロノス」。やはり緊張感があるのか、みんなシリアスな表情を浮かべている。けれども演奏が続くに連れて、YURAサマから笑顔がこぼれだし、「道の空」の伸びやかなサビを、DAISHI以外のメンバーが口づさんでいるのがわかる。初めての経験に緊張はあっても、久しぶりのステージの感触をじっくりと感じているようだ。
「激愛メリーゴーランド」では、AYAとYURAサマが前へ。途中、YURAサマが「YURAサマ推し!」のSTICKITS(ライヴを配信したZAIKOで使用できる、投げ銭用のアイテム)の使いどころを指南するなど、オンライン上ならではのコミュニケーションを図っていた。メンバー一人ひとりがじっくり見られることもあり、ダンスで盛り上げるAYAとYURAサマに対し、プレイで魅せつつ、コーラスなどでも存在を発揮するLidaといった個性や、seekの素顔(?)の表情までもわかるなど、Psycho le Cému初心者にもそのキャラクターが楽しめるのもオンラインライヴの良さだろう。
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