来年2月にデビュー20周年を迎えるスガ シカオが登場。“弾き語りをやってから、バンドアクトに入りたいと思います”と言い、『夜空ノムコウ』を弾き語り、客席を映し出すライトが星空のようで、伸びやかな歌声に観客は思わず息を呑み聴き入った。“さぁ、盛り上がっていくよ〜!”と叫び、バンドメンバーが『赤い実』のイントロに合わせてジャンプしながら登場。ビクターのレーベルメイトでもある菅波栄純(THE BACK HORN)をギタリストとして迎えてのライブ。
昨年から夏フェスなどでも“スガ シカオwith菅波栄純(THE BACK HORN)”として共演しているだけあって、最初から菅波のギターが鋭く響き渡る。『あなたひとりだけ 幸せになることは 許されないのよ』では菅波が体をくねらせながら生命感溢れるギターを弾き、そこにスガのボーカルが絡み合う。インパクトのあるイントロ、“1、2、3、4!!”の掛け声から始まったのは『19才』だ。ズンズンとドラム音が体中に響き、オーディエンスも体を跳ね上がらせると、スガ自身もジャンプし会場を盛り上げ、菅波はステージ上に仰け反りながらギターを演奏。遂にはギターをスタッフに渡し、手を叩き観客を煽る。
曲が終わると “ギター持てよ、ギターどうしたんだよ! いつからギター持ってなかったの?”のスガの問いに“ちょっと覚えてないです”と茶目っ気たっぷりに答える菅波。そして改めて“今日のギタリストはおなじみ、THE BACK HORNから菅波栄純”と紹介された。“ガンガンカッコ良い曲やっていくので、みんな好きに盛り上がっていってね”と『真夜中の虹』を演奏した。
バスドラのリズムに乗って“みんなの明日に奇跡が起こりますように“と『奇跡』を歌い上げると会場はドラマティックな高揚感に包まれていた。ラストナンバーは“人生で何かが起こった時、一気に片付けようとするのではなく1歩ずつ前に進もう”と渾身のメッセージソングでもある『Progress』。サイドからのオレンジのライトが曲の世界観を焚き附け、“あと1歩だけ、前に進もう”では人差し指を高くあげ、力強く歌い上げ届けた。そして笑顔で“みんな最後まで楽しんでってね”とステージを後にした。
(文:高野有珠)
【星野源】
最後に登場したのは星野源。スクリーンに名前が出ると会場のボルテージは一気に加速し、“待ってました”と言わんばかりの大きな歓声に包まれた。今か今かと星野の登場を待ちわびるオーディエンス。そして大歓声の中、ステージに現れた星野は、暗転の中で深々と一礼。1本のスポットライトが彼を照らし、アコースティックギター1本で「くせのうた」を歌い始め観客はその歌声に聴き入った。
そして歌い終えると同時に“こんばんは。星野源です”と元気に挨拶。総勢12名のバンドメンバーを従え「地獄でなぜ悪い」がスタート。サビ部分では観客に“跳ねろ〜”と煽り、それに応える観客はジャンプ! “大阪〜!”と星野は叫び、客席からのレスポンスを確かめるように耳に手をあてる。会場は笑顔で溢れた。間髪入れずサードアルバム『Stranger』の1曲目に収録されている「化物」へと続く。
MCではパンパンに埋まった会場全体を見渡し、“すごい景色!久しぶり大阪〜!トリを努めさせていただきありがとうございます!”と挨拶。和やかな空気が流れる中、会場がピンクのライトに染まり「桜の森」が始まる。自然と沸き起こる手拍子に、体を揺らしながら歌声が響き渡る。“次の曲は是非、手拍子をやって欲しいんですけど、途中で三拍子になったりして難しいのですが、頑張ってやって下さい”と話し、始まったのは「夢の外」。会場との一体感が密度を増し、そのまま「Crazy Crazy」へ。“跳ねろ〜、大阪!!”とステージの端から端まで移動し、サビでは観客と、体全体を使って飛び跳ね最後はガッツポーズで締めくくった。
