<Novelbright>
20時22分、ROCK AX Vol.4/Day2、最後の出演アーティスト、Novelbright の5人が大きな歓声に迎えられて登場。センターに立った竹中雄大は2000人のオーディエンスをゆっくりと見回し「Walking with you」のサビを歌い出す。美しいハイトーンボイスが場内の隅々まで響く。『みんな!こぶし上げてますか!』と間髪入れず次の曲へ。間奏では雄大が口笛世界大会優勝2回を果たした実績の口笛を披露し、客席を沸かせる。続く「フォーリン・ヴィーナス」のイントロでは『ZEPP TOKYO、初めてなので今日はフルマックスでやります!』と全力投球宣言。冒頭3曲のアップチューン・ナンバーの連打で会場のボルテージも沸点に達する勢いに。
PHOTO:山内洋枝 画像 8/13
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ここからの4曲はバラード構成。『みんなの心をしっかり鷲掴みにしていきたいと思います』と紹介して歌った「夜空に舞う鷹のように」では圧巻の声量をたっぷりと聴かせ、場内も1節1節を噛みしめるように聴き入る。その光景を、マイクを離れて竹中も満足げな表情を浮かべニコニコと笑いながら見回す。「ヒカリへ」では荘厳で重厚なストリングスがに流れる中、サビのパートに移る瞬間はゾクゾクするほど美しい。客席も「Oh! Oh!」の大合唱で応える。壮大なロッカ・バラード「また明日」ではイントロで口笛を再び披露。この曲では低音域から高音域まで自在に歌い、ヴォーカリスト竹中の力量をまざまざと見せつける。「Heart voice」は英語詞の曲。ファルセット・ボイスも駆使し上質な洋楽バラード曲を聴いているよう。サビでは白昼色のバックライト照明がシャワーのように降り注ぎ、曲の荘厳さを劇的に演出する。ラストはどこまで上昇するのか観ている側が心配になるほどの驚異のハイトーンを響かせて、会場を感動の渦に包み込む。
MCでは"これがバズるぞ!2020"で1位をもらったことに『飛び上がるほど、嬉しくてたまらんかった!』とファンに向けて感謝。その御礼と言ってはなんですがと、得意の口笛で「情熱大陸」を吹く。もちろんこれはさっきのニガミ岩下への返礼。これにはニガミ、Novelの両ファンから大きな拍手が上がる。
いよいよ後半、『残り3曲は思いっきりロックやります!』と最新シングル「ランナーズハイ」に突入。豪快なドライブ感溢れるロックンロール・ナンバーで場内の温度は再び急上昇。続く「Morning Light」では演奏に合わせて2000人が激しくクラッピング。このままメンバー、オーディエンスが一緒になってさらなる高みに向けて上がっていく。ラストでは全員が右腕を大きく前後に振って"Waoh Waoh!の大合唱し会場全体がひとつに。
2月6日(木)の渋谷・クラブクアトロで行われた彼らのツアー千秋楽公演を観た。その日から2週間も経ってないが、この日の彼らは一回り大きくなったように見えた。クアトロは会場が狭く濃密な空間であったが、広いZEPP TOKYOではメンバー全員が悠然とステージに立ち風格すら感じ、圧巻のパフォーマンスを見せつけた。大きな会場になれなるほど、その真価を発揮する。そんなバンドのようにみえるNovelbrightは。
