昨年6月に、7年間自身の夢と公言してきた<さいたまスーパーアリーナ>(以下SSA)でのワンマンコンサートを大成功裡に終えた岡崎体育が、今回は地元関西では初となるアリーナ単独公演を、2月11日(火・祝)エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)にて開催した。
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チケットは一般発売と同時にソールドアウト(5500人)。正式なワンマン公演としては、前述のSSA以来となる。
今回は、『OKAZAKI ROCK FESTIVAL 2020』と題し、メインアクトの岡崎体育をはじめ全4アクトの出演が発表されていたが、前日に急遽<CHECKMATE BROTHERS>の出演キャンセル*が発表され、<ポテト探検隊>、<DJツキユビ with 主治医> 、そして<岡崎体育>の全3アクトの出演となった(結局すべて岡崎体育です)。
前回のSSAでは、①花道が細い、②センターステージの飾りがえのき、③警備員に藤木直人さんが紛れ込んでいるなどの演出が盛り込まれていたが、今回も①入場ゲート前に提灯の献灯、②アリーナ列の名前が会場に因んでスポーツ競技名、③セットチェンジ時にステージ上の巨大モニターで観客をいじる、などきめ細かな趣向が用意された。
会場が暗転し、フェスさながらのアタック映像でトップバッターとして紹介されたのは<ポテト探検隊>。ヴォーカルの芋村(岡崎体育)擁する、全員苗字に“芋”が付く4ピースロックバンドだ。全員カラフルな色違いのトレーナーでステージに登場し、芋村の「ポテト探検隊、OKAZAKI ROCK FESTIVAL 2020!」の掛け声で演奏がスタート。1曲目は、昨年TikTokの年間楽曲ランキングで1位を獲得(http://www.billboard-japan.com/special/detail/2843)した「なにをやってもあかんわ」。TikTokでのヒット要因となった楽曲の見せ場(?)でもある“腹太鼓”を観客全員で行うなど、疾走感あるパンクサウンドで会場を一気に盛り上げた。続く代表曲「鴨川等間隔」で早くも会場を一体感で包み込み、心地よいバンドアンサンブルを響かせる。MCでは、芋村(Vo)からメンバー全員が“繊細”なキャラクターの持ち主であることを紹介。やたらと楽器の汚れを気にしたり、髪型を気にするメンバーをいじると、その流れから繊細なメロディーが耳に残る「チューリップ」、そしてバンドアレンジがエモーショナルなバラード「式」が披露された。この日の為に用意されたという新曲「やさしくなりたい」では、バンド演奏が終わると見せかけて演奏陣がなかなか演奏をやめてくれず困惑する芋村に会場からは笑いがおき、同時に芋ヶ辻(Gt.)の流麗なギターソロや芋田(Dr.)のパワフルなドラミングに盛大な拍手がまきおこった。しかし最後はリーダーの芋東(Ba.)のヘタすぎるベースソロが会場の失笑を招くというお粗末な展開に。芋村からのツッコミでようやく茶番劇に終止符をうつという演出に会場が和んだ。最後はSSAで感動的なパフォーマンスを魅せた「エクレア」を観客と合唱し、拍手渦巻く中ステージを後にした。
