12月30日、INORANが渋谷duo MUSIC EXCHANGEで、オフィシャルファンクラブNO NAME?の会員限定ライブ『NO NAME? PRIVATES? #35 COWBOY PUNI-SHIT “THE FINAL BULLET”』を行い、2020年にニューアルバムをリリースすることと50歳を記念した特別ライブ企画、『INORAN 50TH ANNIVERSARY BASH! -TOKYO 5 NIGHTS-』を開催することを宣言した。
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19年にリリースされた12thアルバム『2019』は、INORANの現在の音楽性を象徴するバラエティ豊かで、生々しいロックサウンドを内包。その音像は、アルバム完成後の『TOUR2019 「COWBOY PUNI-SHIT」』のライブを重ねるごとに、さらに密度の濃さが増し、よりシャープに磨き込まれていった。2月26日リリースのBlu-ray作品『INORAN TOUR 2019 COWBOY PUNI-SHIT LIVE in TOKYO』には、そんな圧巻のライブの模様が克明に記録されている。
多くのライブを経て、劇的な進化を遂げた『2019』の銃弾のようにスリリングなサウンドは、今回の『NO NAME? PRIVATES? #35 COWBOY PUNI-SHIT “THE FINAL BULLET”』で、ようやくINORANの望む“理想形”として完成した…そう断言できるほど、当日の会場の盛り上がりと一体感は凄まじかった。
開演時刻を少し過ぎた頃、「Are you ready to rock?」のメッセージが会場に流れ、Ryo Yamagata(ds)、u:zo(b)、Yukio Murata(g)、INORANがステージに登場。『2019』のファーストナンバー、「Gonna break it」でライブはスタートする。
Ryoの力強いタムロールから始まるこの曲のイントロで、INORANは「ヘイヘイ、東京!」と観客を煽り、u:zoの地鳴りのように激しくウネるベースラインに、切れ味鋭いギターリフを、Murataと共に絶妙な間合いで合わせていく。
19年の『TOUR2019 「COWBOY PUNI-SHIT」』では、作詞を手掛けた来門(ROS)がゲストボーカルとして本曲に参加。リズミカルなフロウで観客を沸かせたが、この日の「Gonna break it」は、INORANとu:zoのツインボーカルで披露され、10年以上一緒に音を合わせてきたこのバンドの強固な結束力が、よりしっかりとサウンドに宿っていた。
Photo by:ヤマダマサヒロ@yamada_mphoto 画像 2/8
その後、INORANが「オイオイ、行こうぜ!」と大きく叫び、「COWBOY PUNI-SHIT」のギラっとして、危険な輝きを帯びるギターイントロを弾き、オーディエンスのボルテージはさらにヒートアップしていく。
『2019』の完成時、INORANは「このアルバムによって、ライブのファンと自分達の距離がさらに近づくと思う」と語っていた。その言葉通り、序盤で披露された本作収録の「Gonna break it」と「COWBOY PUNI-SHIT」は、バンドとオーディエンスがひとつになるためのライブの“マストソング”になっている。
