6人組ダンス&ボーカルユニット・超特急が、2019年12月21日、22日の2日間を大阪・大阪城ホールで、2020年1月3日、4日、5日に東京・国立代々木競技場第一体育館を舞台に行われたアリーナツアー『BULLET TRAIN ARENA TOUR 2019-2020 Revolucion viva』を開催した。
超特急 Photo by 米山三郎、深野輝美、笹森健一、小坂茂雄 画像 2/18
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超特急が代々木第一体育館でライブを開催するのは3年ぶりで、3daysは初。スタンド席の端の端まで8号車(超特急のファンの呼称)に埋め尽くされた。高まる熱気のなか、書き初めされた“超特急”の文字が躍り、袴姿のメンバーが舞うオープニング映像を映した紗幕が落ちると、ステージ上にはそれぞれイメージカラーに和柄の入った煌びやかなセットアップ姿のメンバーが。ステージに用意された鳥居の中央でユーキが「新年あけましておめでとうございます。みんな、今日は最高の1日にしようぜ!」と宣言するや、鼓や尺八の音で和風アレンジされた『SAY NO』でライブを幕開ける。鏡餅や扇、独楽や羽根つきといったお正月アイテムがネオンに輝き、今年の干支にちなんで6匹のねずみが鎮座するステージで、ド頭から火花がスパークする華々しいオープニングに8号車は熱狂。メンバーもタフなアッパーチューンで息の合ったダンスを見せながら、「あけおめ!」と飛び跳ねたり、「ねずみ年!ちゅっちゅちゅ~」とコールを変えたりと、全身でお正月感を醸し出してゆく。続いてドロップされた『Don’t Stop 恋』のハチャメチャ&ナンセンスなダンスも、次々にネオンの色を変えるド派手なステージと相性ピッタリ。喜怒哀楽の感情を目まぐるしく変化させながら、遊びの利いたタカシのボーカルと共に新年の喜びを伝えてくれる。
3曲目の『Burn!』ではクリア素材のステージが持ち上がって前方にせり出すと、アリーナ席の頭上を後方に向かって大移動!高々と上昇したステージの上からバッテンダンスを繰り出すメンバーに向かい、「腹から声出せ!」と煽るカイに応えて8号車がペンライトを振り上げる。そのままアリーナ席のど真ん中に設置されたセンターステージに着地して、『PUMP ME UP』のシュールなパラパラダンスを360度の8号車に向かって放てば、さらにステージはアリーナ最後方へと移動して、『PAPAPAPA JUMPERS』ではジャケットを脱ぎ捨て、トロッコでアリーナを縦断しながらメンバーは客席に手を振った。
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MCでは結成初期から目標にしていた会場に戻ってこれた喜びを吐露。ここからステージは琴や笛の音と共にモニター上に城砦がそびえ、メンバーの前には赤い装束を纏った敵軍が攻め入ってくる。メンバーは薙刀を用いて迎え撃つ。カイとリョウガが赤い和傘をたおやかに翻せば桜吹雪が舞い、センターステージではタクヤとユーキが背中合わせで武闘派な戦いを繰り広げ、二人が「エイヤッ!」と刀を振り下ろせば、バッと血飛沫の赤い紙吹雪が噴き上がる。タカシも敵とのシンクロダンスで舞い、ユーキは敵陣の真っただ中、連続アクロバット技で鮮やかな宙返りまで。刀を受けてのうめき声までリアルな迫真の演技、そしてクライマックスで噴き上がる炎に8号車からは「頑張れ!」、「負けるな!」などの声援が贈られた。
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さらに中盤では、セクシーなムードを漂わせる『Full Moon』が夜の空気を醸したところで、初披露された『Body Rock』を全英詞曲でタカシが届ける。椅子にもたれて身体を艶めかしく波打たせるダンスは妖艶で、ペンライトの動きを止めて見入る8号車の姿も。続いてはこの東京公演3デイズのテーマ曲『On & On』もお披露目された。そこからアリーナ後方のステージへトロッコで高速移動すれば、ファンクにノリよく『Hey Hey Hey』を、そしてジャズアレンジの『STYLE』を立て続けに披露。前方へと動き出したステージ上でマイクスタンドを軽やかに操る姿とタカシのボーカルが、大人びたジャンルの楽曲を等身大の姿で届ける。
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ステージ後半戦はスポーティな衣装に着替え、『Drawイッパツ!』、『Clap Our Hands!』、『Kiss Me Baby』とボルテージを掻き立てる楽曲を畳み掛ける。8号車も溜め込んでいた声量を爆発させるように、息の合ったペンライトさばきを見せる。そして、カイが「ラストスパート!思いっきり声出していくぞ!」と叫んだ『バッタマン』では、メンバーが代わる代わるにシャウト。リョウガがねずみと化して床を這い回り、タクヤがメンバーに謎のハグ攻撃を仕掛けたり、ユーキに至っては雄叫びから突然のアクロバットで「今年もよろしく!」と叫んだりと、それぞれのスタイルで感情の赴くままに心境を爆発させた。最後は8号車と同じ動きで心を一つにする『走れ!!!!超特急』へ。朗々とサビを歌い上げるタカシに、くるくると捧げられるペンライトの光も美しく、そこに金吹雪も舞い散って、お正月のおめでたさ全開に本編を締めくくる。
星空のように瞬く光の下、限りあるからこそかけがえのない時間のなかで“君”と生きていきたいという想いを込めて、ロマンティックに贈られた『Billion Beats』でアンコールが始まると、メンバーそれぞれに8号車へ新年のメッセージ。「2020年はオリンピックもありますし、超特急の年にしていきたいと思いますので、皆さんよろしくお願いします」と、いつになく真面目に挨拶した初日のタクヤに、2日目のタカシは「新年を迎えて、新しい超特急をもっと進化させていきたい」と真摯に伝えてくれた。また「今、座っているのと同じ席に座って、同じ光景を見ることは無いでしょう。その貴重な一瞬を僕たちが楽しい瞬間にできるように、いろんな席から僕たちのことを見てもらえるように、もっと頑張っていきたい」と、超特急の頭脳派らしい鋭い着眼点で語ったのはカイ。そして最終日、このツアーのために積み重ねてきた時間を思い返しながら「いざやるとあっという間ですね」と涙ぐんだユーキは、『Billion Beats』の歌詞を引き合いに「終わりがあると思うと悲しくなるけれど、終わりがあるから最高の時間にして、将来振り返ったときに、みんなにとって超特急が思い出の1ページになっていたら嬉しいなと思います。この先もどうぞ超特急と一緒についてきてください!」と精一杯の想いを伝えた。それを受けてリョウガも「生まれたってことは誰しも終わりがある。人生、超特急と共にして後悔の無い、そんな道を進めたらなと。超特急に出会えてよかったなと思っていただけるように、僕たち頑張っていきます」と、リーダーらしく決意表明してくれた。
