2019.12.23 公開
【ライブレポート】LUNA SEAが新曲から名曲まで予測不可能の選曲!伝説級のクリスマスライブ<LUNA SEA 30th anniversary LIVE LUNATIC X’MAS2019>

「LUNA SEA 30th anniversary LIVE LUNATIC X’MAS2019」提供写真  画像 1/12

「おまえら全員で飛ばしていくぞー!」羽織っていたコートを脱ぎ捨て、冷めやらぬ熱気の渦に向かって叫び歌う「DESIRE」からの「IN NY DREAM(WITH SHIVER)」。左右に大きく手を振り、顔を見合わせ楽しそうに音色を奏でるメンバーの姿に浸りながらRYUICHIの「一緒に!」という掛け声に合わせてSLAVEも大合唱に参戦。演奏終了には真矢がドラムスティックを高々と投げるなど、息をつくヒマを与えないほどの熱いエネルギーが充満していた。

「みんな本当にどうもありがとう!俺たちがラッキーだったのは音楽を通して家族みたいなバンドになれたこと。一度は5人揃って家出しましたけどね(笑)LUNA SEAという実家に帰って参りました!」多くのバンドが世の中に存在する中でLUNA SEAはもっとやれると言い切ったRYUICHIの言葉には、SLAVEたちへの「ありがとう」を伝えたい心が垣間みえた。

懐かしの楽曲から一変、ここから先は12月18日(水)にリリースされたばかりの新アルバムに収録されたシングル曲や、思いも寄らぬ楽曲の乱れ打ち。TVシリーズ「機動戦士ガンダム THE ORIGIN前夜 赤い彗星」第1弾オープニングテーマでもある「宇宙の詩 〜Higher and Higher〜」でスペクタルな空間とサウンドを叩き出すと、今年9月にLUNA SEAがカバーしたことで話題になったTM NETWORKの楽曲「BEYOND THE TIME〜メビウスの宇宙を越えて〜」を生歌で熱唱。さらに「悲壮美」「absorb」とLUNA SEAの世界観を体現したサウンドで魅了していく。

歌だけではないメンバーの個性が試されるパフォーマンスも見逃せないのがLUNA SEAのライブ。オレンジ色の着物を羽織って登場した真矢のソロでは、燃える太陽の映像を背景に和太鼓と笛の音と融合して叩き出す迫力満点のドラムのテクニックを惜しみなく披露。ドラムの重低音に酔いしれたSLAVEが真矢コールを連呼すると「もっと来いやー!まだまだいけんだろ!俺たちの30年間の愛の結晶…ちょっとクサイな(照)30年間の愛の結晶…(照)をこの場合で爆発させようぜ!」と、自分で口にした言葉に照れるシーンも面白い。さらにクールなロックサウンドを奏でるJがステージに立つと、煽りを入れてオイコールでSLAVEたちのボルテージを高めていく。「30周年盛り上げようぜ!いけるかー!?」Jの掛け声でRYUICHISUGIZOINORANが再び現れ、歌いだされるのは「Dejavu」。総立ちで体を揺さぶるその勢いに、会場が大きく揺れやような感覚にすら陥っていく。

「今日は真ちゃんの後ろに照明の輪があってカミナリ様みたい」笑いを交えながら話し始めるRYUICHIが改めて語るのは、これからの自分たちについて。「今年はいろいろありました。個人的にも心配をおかけしましたが、5人揃ってステージ立って、まだまだいきたいと思ったんだよね。」と語りかけ、スティーヴ・リリーホワイトと共同プロデュースしたNEWアルバムへの想いを伝えた。「僕らには欲があって、もっと学びたい。パワーを交換し合っているし、待っていてくれた瞬間に血が騒ぐ!その瞬間が今だからね!30年間どうもありがとう。まだまだ旅は続くけど、みんなで高め合っていきたい!」そう言い放ち流れ出すのは、機動戦士ガンダム40周年プロジェクトの記念テーマ曲「THE BEYOND」。歌詞にある「この旅が 果てしなき時のように 続くように」は、現在のLUNA SEAそのものと場内にいる誰もが感じていただろう。
【ライブレポート】LUNA SEAが新曲から名曲まで予測不可能の選曲!伝説級のクリスマスライブ<LUNA SEA 30th anniversary LIVE LUNATIC X’MAS2019>「LUNA SEA 30th anniversary LIVE LUNATIC X’MAS2019」提供写真  画像 7/12 【ライブレポート】LUNA SEAが新曲から名曲まで予測不可能の選曲!伝説級のクリスマスライブ<LUNA SEA 30th anniversary LIVE LUNATIC X’MAS2019>「LUNA SEA 30th anniversary LIVE LUNATIC X’MAS2019」提供写真  画像 8/12 【ライブレポート】LUNA SEAが新曲から名曲まで予測不可能の選曲!伝説級のクリスマスライブ<LUNA SEA 30th anniversary LIVE LUNATIC X’MAS2019>「LUNA SEA 30th anniversary LIVE LUNATIC X’MAS2019」提供写真  画像 9/12
もっと驚きたい、もっとはみ出たい、そして全員が貪欲に楽しんでほしい。そんなRYUICHIの願いを叶えるかのように大ジャンプを見せた「Hold You Down」、活動休止から復活第一弾目のシングルとして注目を集めた「STORM」、ポジティブな歌詞と明るいメロディが印象的な「SHINE」と、気持ちよく駆け抜けるLUNA SEAサウンド。ラストを締め括る「TONIGHT」でアドレナリンを全快にされたまま、終了していくところがズルイ演出だ。

アンコールのブレイクタイムでは、もはやSLAVEたちの恒例となりつつあるスマホライトを使った光のショータイムがスタート。どこからともなく始まる「きよしこの夜」の合唱から、今回は光り輝く星空ライトの大ウェーブで大盛り上がりとなった。上下左右から始まるウェーブの一体感は言葉にならないほどの美しい光景。「もう一回いきまーす!」と呼び掛けながらつくる一体感と光のイルミネーションは見事としか言えない。クリスマスライブ定番のアンコールソングとなった「きよしこの夜」でステージに戻ってきたLUNA SEAも、圧巻の星空ライトに大絶賛。

「どうもありがとう!いつも思うんだけど、誰が始めているの?すごいアーティストが潜んでいる?光の交信をしているみたいでいいね!」宇宙空間のような情景に圧倒されながらもRYUICHIが提案したのは、SLAVEがつくってくれた星空で歌いたいというリクエスト。聖なる夜を迎えるにふさわしいクリスマスバラード「HOLY KNIGHT」を心込めて歌い上げると満面の笑みを浮かべて次の楽曲へ。「White X’mas」で一足早いメリークリスマスを告げ、「I for You」「BELIEVE」「WISH」で最高の盛り上がりを見せる流れとなった。最後は青白い十字架をバッグに歌声を響かせる「MOTHER」。美しくも儚い幻想的なナンバーがくると誰が予測できただろうか。最後まで予期せぬ選曲で勝負を仕掛けてくるのがLUNA SEAらしさなのかもしれない。

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メンバー紹介で「俺たちの命は、もう自分だけのものじゃない。RYUICHIの命はLUNA SEAの命。お互いの命があってこそ」と熱い言葉を残してくれたSUGIZOに「そう言うスギちゃんが1番病気で倒れる!オレはそれが言いたかった!」とINORANがツッコミを入れるなど、笑顔が絶えないクリスマスライブとなった2days初日。サービス精神溢れるメンバーたちが愛ある言葉とともにステージから去っていくと、最後に残ったSUGIZOがステージを降りてSLAVEたちがいるアリーナ席へ足を運び、ハイタッチを交わしていく嬉しいサプライズに場内は大興奮。いつまでも終わらない、温かい拍手の中で幕を閉じた。

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