かと思えば、 スタイリッシュな女性サックス奏者がスモーキーな音色を奏で、 場内の空気はがらりと大人なムードに。 ドレスに着替えた倉木は、 大人の女性らしく「Missing You」を切なく歌い上げた。
実は、 今回の全国LIVEは「楽器とのコラボ」がテーマの1つで、 長年温めていた夢の実現でもあったという。 中盤セクションでは、 描いていた音楽への夢を具現化し、 聴衆を色鮮やかで奥深い音楽の世界へと誘った。
ストリングスと静かに、 シアトリカルに語り合うような「冷たい海」。 デビュー曲を手がけた大野愛果が奏でるピアノで「Tonight, I feel close to you」を歌い合った後は、 固く握手を交わした。 難病と闘いながらニューヨークのカーネギーホールなどで演奏する奇跡のピアニスト、 西川悟平と、 チャリティーソング「あなたがいるから」に詰まった真心を届けた。
キャリアの中で紡いできた絆や経験を歌に乗せた後、 17歳の思い出を語り始めた倉木。 離ればなれになる友との思いを綴った「happy days」は、 ナチュラルなアコースティックギターの伴奏で歌唱。 飾らない洗い立てのコットンシャツのような歌に心がふわりと温かくなった人も多かっただろう。
スペシャルライブらしい、 アニメ「名探偵コナン」とのコラボを振り返るパートも大いに盛り上がった。 アニメの名場面を背景に、 「Time after time ~花舞う街で~」を歌ったのに続き、 ギネス認定曲「渡月橋 ~君 想ふ~」をしっとりと。 「きみと恋のままで終われない いつも夢のままじゃいられない」を披露すると、 会場を埋め尽くすバラ色のペンライトは、 歌声に呼応するように揺れ幻想的な光景を創り出した。
ライブ終盤は、 オーディエンスと一体となって盛り上がれるナンバーの応酬となった。 ダンサブルなビートに合わせてドレス姿からデニムスカートへと早変わりし、 「Let’s Go !」を情熱的に歌唱したかと思えば、 ダンサーを従えて軽やかにステップを踏みながら、 ストリート感のある「Change」を届けた。
