「ドリームフェスティバルにようこそ。記憶に残るコンサートができればと思います。みんな台風大丈夫だった?吹き飛ばすくらいの気持ちで……」と優しく語りかけてからの「気合い入れていくぞ!!!」と鋭いシャウトで一気に会場をピリッと引き締めていく。さらに次曲の「Red Swan」では、ボーカルを務めるHYDEの代役として指名された清春がスペシャルゲストとして登場。HYDEとはまた違う歌声に満足気な様子で「清春、来てくれてありがとうね」とYOSHIKIが感謝の言葉を伝えたところで、なかなかお目にかかれない貴重な2人のトークがスタート。1週間前に急遽この話が決まったことなど今回の経緯を暴露しつつ、「間違えたらどうしようというプレッシャーと、ピアノで歌うことがほぼない。普段、歌詞を覚えないから200%稼働しました(笑)」とYOSHIKIとのコラボについて清春が笑顔で答えた。
清春がステージを去った後も、X JAPANのToshlをはじめ、HYDEや清春など素晴らしいアーティストと音楽ができることを嬉しく思うと声にしたYOSHIKI。さまざまなアルバムや楽曲制作に携わる多忙な日々を送りつつも、X JAPANのアルバム制作が終わっていることをサラッとコメント。「俺が言ってもあまり信じてもらえないけど」と笑いを添えながらも口にするあたり、近い未来にニューアルバムの登場が期待できるのかもしれない。
X JAPAN・YOSHIKI ©テレビ朝日ドリームフェスティバル2019 画像 3/7
そしてライブ中盤は、バラードナンバーをお披露目。今年5月にフランスパリで開催されたJAPAN EXPOで歌われた「RED Rhapsody」、X JAPANのライブでオープニング曲としても使われる「Miracle」の演奏を終えたところで再びYOSHIKIのMCタイム。
「4歳でToshlと出会い、PATA、TAIJI、hideと出会い、無限の可能性に向かって何も怖くなかった。大きくなる中で壊れてしまい、バンドは解散してhideが他界。X JAPANは復活したけど、こうしてhideと共演するとは思わなかった」
ゆっくりと紡いでいく言葉の先には、お酒を飲むたびにhideと会話をしている自分がいること、そして今も変わらず心の中にhideがいることを話すYOSHIKI。hide、TAIJI、そして父親に捧げる歌として選ばれた「WITHOUT YOU」をピアノで弾きはじめる……。と思ったところで、なんとモニターが衣装に引っかかるというプチハプニング。しんみりしていたところで、ナチュラルに笑いを取ってしまうところが、何ともYOSHIKIらしいのではないだろうか。「あなたのいない世界」そんな意味を成すこの曲を終える頃には、温かな拍手が贈られていた。
そしてX JAPANを語る上で忘れてはならないのが「紅」。YOSHIKIの提案からオーディエンスの携帯のライトをオンにしてプラネタリウムのような星空を即席でつくると、静寂な空間に向かって力強く訴える。
