まだまだメリーの曲を聴き足りないオーディエンスが夢中で手拍子を鳴らし続ける。その声援に応え、アンコールでも勢いを緩めることなく、「Charlie」「sweet powder」「[human farm]」などでパンキッシュに夏の終わりの思い出を刻むメリーのメンバーたち。アンコールの最後にホーン隊を呼び戻して爆発させた「不均衡キネマ」の気持ちよさは何事にも代えがたいものがあった。レトロな風合いとギラギラの猥雑さが入り混じったメリーならではの領域を感じた。
この曲が着地すると同時に、SEの生演奏が鳴り響くと、ガラがホーン隊を含めたメンバー全員の紹介を始め、フロアに向けて大きな声を放った。「そして、乗車してくれた皆さん、ありがとう! それでは皆さん、次回の中央線で会いましょう!」彼の口から唐突な嬉しい告知がなされ、この日最大級の歓声に包まれるフロア。「今日はめちゃくちゃ気持ちよかったな!」とニヤリと笑みを浮かべたガラをはじめ、メンバーそれぞれが満ち足りた表情でフロアの熱気に応える。その後、予期せぬダブル・アンコール「絶望」が炸裂、濃厚な銀座線シリーズは見事な終点に至った。
そんな渋谷での最終夜、メリーは次なる動きを発表している。ガラがMCでも触れたように、銀座線シリーズの続編となる〈メリー東京圏沿線GIG #2 ドリームキラー ~中央線編~〉の開催が決定。10月11日(金)Hachioji RIPSから始まり、2020年2月8日(土)神田明神ホールまで続くこのツアーの第一弾詳細が発表された。
メリー初のオールナイト公演、ハロウィン時期にはサブタイトル(Merry Halloween Party 2019 ~Trick or MERRY~)が付いておりメリーらしい思考を凝らしたライブになるにでしょう。無論、全公演乗車に乗り遅れないように。
また、11月7日に恵比寿LIQUIDROOMにて開催される〈メリー18周年記念公演「ノスタルジヰ」〉の客演の詳細も発表された。メリーとぶつかり合うのは、活動休止から13年を経て今年復活したdeadman。彼らのサポートを務めるテツがこの日2ステージの演奏を披露する点にも要注目だ。
