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夜の帳も降りる頃、ぐっと大人のムードに誘ってくれたのは JUJU だ。亀田と組んだヒ ット曲「やさしさで溢れるように」を切なく歌い上げたばかりか、ミッキー吉野&タケカ ワ ユキヒデとともに「MONKEY MAGIC」をセクシーに歌唱し観客を魅了した。
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初日はいよいよクライマックスへ。「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」 の重厚かつキャッチーなギターリフが響き渡り、一気にロックな世界へと引きずり込まれ た。世界的ギタリストでロックレジェンド、布袋寅泰の力強い演奏に会場の熱気もさらに 高まった。亀田への敬愛を表してのことだろう、英国に長年住まう紳士らしくスーツ姿で 登壇するあたりも心憎い。
そこへ石川さゆりが合流し、会場はさらに熱を帯びた。昨年末の「紅白歌合戦」でも布 袋と石川の共演が話題をさらったが、そんな幸運を目の当たりにできるのも「日比谷音楽 祭」ならでは。日本の伝統音楽とロック、演歌が垣根を超えて混ざり合った「天城越え」 は圧巻だった。民謡をアレンジした「ソーラン節」では、観客全員も「どっこいしょ」の 掛け声で応戦。笑顔溢れる中、フィナーレを迎えた。
「日比谷音楽祭」2 日目は、2 部構成。「Hibiya Dream Session2」は R-指定と DJ 松 永による Creepy Nuts が先陣を切って登場。ノリかたに戸惑うオーディエンスを、R-指定 がヒップホップマナーで鼓舞しながら、巧みに導いていった。
続く大所帯バンドの The Third Herd Orchestra は、同志社大学の軽音楽部で受け継が れるビッグバンド。昨年のビッグバンドコンテスト(第 49 回 山野ビッグ・バンド・ジャ ズ・コンテスト)では優勝を果たし高いスキルを誇る。憧れの日比谷野音で音を鳴らす喜 びは、観客に伝播し、会場全体がピースフルな空気に包まれる。
そう、若き才能の発掘、抜擢もこの音楽祭の大きな目的の 1 つ。そして、The Third Herd Orchestra のもたらす幸運は続く。超特大のサプライズゲストとの共演だ。
バンドリーダ ーが椎名林檎の名を呼び、招き入れると観客から大歓声が沸き起こったのは言うまでもな い。この人なくして、フェスの主催者・亀田誠治を語ることは難しく、彼女の心意気を感 じる登場となった。(c)日比谷音楽祭 画像 6/15
初夏を思わせるこの日に映える爽やかな色合いの和装でしっとりと「人 生は夢だらけ」を歌い始めたが、曲調と共に演奏もほとばしり、会場全体が高揚していく のを目の当たりにした。間髪入れずに「この世は無情~」と野太い声がとどろいた。
宮本 浩次の登場に観客席は興奮の坩堝と化す。The Third Herd Orchestra の熱い演奏に髪を 振り乱しながら、全身全霊で「獣ゆく細道」を椎名と共に熱演。最後は 2 人で手を取り合 いながら、疾風のごとく舞台から去っていった。(c)日比谷音楽祭 画像 7/15
ジャンルを超えるのも、この音楽祭のいいところ。歓声をもって迎え入れられたのは、 ミュージカル界のスター・新妻聖子。高らかな歌声は、日比谷の空を突き抜けていった。 この後に登場した堂珍嘉邦とデュエットした「美女と野獣」では、ロマンチックなコラボ レーションにうっとりする人が続出した。
