春に行ったZeppツアーは全6公演すべてがソールドアウト。今、勢いに乗る平均年齢17歳の9人組ミクスチャーユニット・SUPER★DRAGONが7月23日、六本木ヒルズアリーナで開催中の『コカ・コーラ SUMMER STATION 音楽ライブ』に出演した。このイベントは毎年7~8月にテレビ朝日が主催している『テレビ朝日・六本木ヒルズ夏祭り SUMMER STATION』の一環として行われているものである。今年、初参加となった彼らは初披露の新曲も交えつつ、夏の暑さを和らげるクールな涼しさと、対照的に燃え立つようなホットな熱気を2000人のオーディエンスに吹き込んで、SUPER★DRAGONというグループの一筋縄ではいかない個性を見せつけた。
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おなじみのSEからステージに登場した9人は、まずはトライバルなビートで場内の空気を揺るがす「LRL -Left Right Left-」をドロップ。“Growl!”と獣のように吠え、爪を立てながらも表情を崩すことなく、ひたすらダンスで魅せる彼らの姿に大歓声があがる。続く定番曲の「PAYAPAYA」でも、アンニュイな表情と挑発的な仕草でオーディエンスを魅了。ブレイクでのポーズ、指での投げキスと何から何までキマッていて、ひたすらに“カッコよさ”を叩きつける展開に、客席の興奮も上昇の一途を辿るばかりだ。
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加えて、梅雨の湿気と30度近い気温のダブルパンチに、メンバーのテンションも沸点をブッチ切り。得意のヒューマンビートボックス後に「洸希です! お願いします!」と可愛い声で発して「誰だよ!」と突っ込まれた洸希に、「今日ギロッポンで、ラドパスのブイラーだよね」といきなり業界用語を連発した颯。普段のサムライ魂はどこへやら「ともくんでーす」とユルく自己紹介した和哉、いつもの「ジャジャジャン!」コールをたった一回で「満足です!」と締めくくったジャンと、MCも通常運転から大きく逸脱気味だ。
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そんなテンションをクールダウンさせるべく、「今日は涼しめに盛り上がっていきましょうか」(毅)と贈られたのは「Summer Breeze」。大人びたディープハウス曲は壮吾いわく「パフォーマンスするのは去年ぶり。これをやると夏が来たね!って感じになる」というサマーチューンで、歌とラップの心地よいメリハリに、9人という人数を活かした巧みなフォーメーションダンスは、まさしくスパドラならでは。心地よく吹き抜ける夏風と相まって、ステージのフロアが砂浜に見えてきてしまう。さらに、8月14日にリリースされる最新アルバム『3rd Identity』からリード曲の「Don’t Let Me Down」が投下されれば、場内からは大歓声が。彪馬の涼しいハイトーンからエモさ滲み出る洸希のヴォーカル、ジャンの歪んだラップ、そして毅のクリアなサビへと色とりどりに進む巧みなマイクリレーは“お見事!”の一言で、エレクトロなサウンドに乗せて毅の言葉通りクールな風を運んでくれる。その一方、単なるキャッチーやポップの域を超えた前衛的なナンバーだけに、ダンスはかなり難易度の高いもの。既に汗だくの9人が、観る者の心だけは熱くしてくれるのだ。
