2019.06.06 公開
WANIMA、全国29ヶ所31公演を巡るライブハウス/ホールツアー「1CHANCE NIGHT TOUR 2018-2019」東京 豊洲PIT公演で新旧織り交ぜた怒涛のライブパフォーマンスを披露!

Photo by 瀧本JON...行秀  画像 1/5

WANIMAがライブハウス/ホールツアー「1CHANCE NIGHT TOUR 2018→2019」を6月5日に豊洲PITにて締めくくった。このツアーは、「メジャー1stフルアルバム『Everybody!!』のリリースツアーは大都市圏を中心に行ったこともあり、自分たちの足で細かくまわりたい」というメンバーの意向のもとに昨年11月から今年3月にかけて企画されたもの。その後、大きな反響を受け、香川・徳島・東京で追加公演を発表し、本公演はその最終日。日差しが強くなってきたこの日も早くから会場周辺は人だかりとなっていた。

 颯爽とステージに姿を現したメンバーは、オーディエンスとともに「1CHANCE NIGHT、開催しまーす!」と高らかに宣言。お馴染みのオープニングナンバー「JUICE UP!!のテーマ」でフロアをアジテートし、熱気を高めたそのままの勢いで「ララバイ」へなだれ込む。これ以上ない、強烈なスタートダッシュだ。KENTA(Vo/Ba)の「ともにいこう! 二度とない日を!」という投げかけもあり、序盤とは思えない高まった空気感。「ここから」では、興奮が抑えきれないのだろう、フロア前方ではダイバーが続出していく。


WANIMA、全国29ヶ所31公演を巡るライブハウス/ホールツアー「1CHANCE NIGHT TOUR 2018-2019」東京 豊洲PIT公演で新旧織り交ぜた怒涛のライブパフォーマンスを披露!Photo by 瀧本JON...行秀  画像 2/5

 だからといって、ただただ熱く語りかけるのではなく、ユーモアを交えながら、気持ちをほぐすのも彼らが持つ大きな特長のひとつ。KENTAとFUJI(Dr/Cho)がおどけた掛け合いをしつつ、それをKO-SHIN(Gt/Cho)が微笑ましく眺めるという、いつものやり取りもあり、WANIMA特有の温かい空気が広がっていった。

 ラスタカラーと妖艶なら照明が混じり合い、ムード満点な中でドロップされたスピード感溢れる「CHEEKY」、駆け抜けっぷりがたまらない「昨日の歌」、KENTAの歌い出した瞬間、フロアから悲鳴に似た歓声が湧き上がった「Japanese Pride」と、新旧織り交ぜたセットリストであることに加え、ライブハウス仕様な攻めた曲を矢継ぎ早に繰り出していく彼ら。その勢いに負けじと、オーディエンスも凄まじいバイタリティで応えていく。素晴らしい一体感だ。

 FUJIが扮したいつものあの人によるタイトルコールも秀逸だった「アゲイン」もハイライトのひとつ。KENTAの歌が響き渡り、会場全体をも包み込む多幸感によって心がどんどん温かくなっていく。想いが溢れんばかりにプレイするメンバーの表情も印象的だった。

WANIMA、全国29ヶ所31公演を巡るライブハウス/ホールツアー「1CHANCE NIGHT TOUR 2018-2019」東京 豊洲PIT公演で新旧織り交ぜた怒涛のライブパフォーマンスを披露!Photo by 瀧本JON...行秀  画像 3/5

 そして、多くの人の胸を打ったのが「りんどう」だろう。タイトルに地元熊本の県花をタイトルに据え、『Everybody!!』ツアーから披露しているこの曲は、まだ作品には未収録ではあるが、応援してくれるファンへ向けた内容であり、彼らが大事に現場で歌っている存在だ。必要最低限のバンドアンサンブルで奏でられ、願いがこめられた歌に対し、その気持ちが伝わっているのだろう、フロアからはスマホのライトが照らされ、より曲が鮮やかに彩られていた。

 タオルが無数に掲げられ、待ちかねていたオーディエンスの多さを実感した「夏の面影」からスタートした後半戦も怒涛の勢い。加えて、鋭いビートが痛快な「花火」でさらにヒートアップさせてからの「シグナル」も特筆すべきところ。「もっともっといけるか? 全部出してみよう!」とKENTAが口にしてから放ったこともあり、オーディエンスの大合唱も凄まじく、その歌声で会場が埋め尽くされたほどだった。

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終盤には、KENTAが「(みんなと)音楽で繋がったけん、みんなにとって音楽で味方でいたい」、「ドームだって、ライブハウスだって貸し切るし、ここの現場なら助けるから」と真摯に語りかけ、「これからもWANIMAとともに生きていってください」と祖父への想いをこめた「1106」を鳴らし、「また逢える日まで」で本編の締めくくり。次へ繋がる、繋がりたいという気持ちが反映されているのだろう。寂しいけれど、明るく照らされ、人の温もりがにじみ出たエンディングだった。

 しかし、このままじゃ終われないオーディエンスはその後も大きな声援を上げ、メンバーはステージに再登場。フロアからリクエストを募り、何度も「ありがとう!」とメンバーが口にしながら「Drive」、「TRACE」、「ララバイ」の3曲を続け、最後の最後は「Hey Lady」で狂喜乱舞のお祭り騒ぎを演出。一瞬たりともテンションを落とすことなく、どこを切り取っても最高潮といえるライブは幕を閉じた。

WANIMA、全国29ヶ所31公演を巡るライブハウス/ホールツアー「1CHANCE NIGHT TOUR 2018-2019」東京 豊洲PIT公演で新旧織り交ぜた怒涛のライブパフォーマンスを披露!Photo by 瀧本JON...行秀  画像 5/5

もちろん、彼らはまだまだ止まらない。間髪入れず、6月22・23日に札幌・芸術の森野外ステージ、7月6日に熊本・天草 本渡港 大矢崎緑地公園 特設会場、7月15日に千葉・県立幕張海浜公園 S2O JAPAN特設会場にて今年3月に発表したシングル『Good Job!!』のリリースパーティーを開催し、7月17日には3月より放送されている三ツ矢サイダー2019 CMソング「夏のどこかへ」も収録されたニューシングル『Summer Trap!!』を畳み掛けるようにドロップ。その後は各地の夏フェスにも数多く出演が決定しながら、新たな企みも計画中とのこと。夏の暑さに負けない熱量とポジティブなバイブスでまた新たなファンをどこまでも獲得していくことだろう。


Text by ヤコウリュウジ

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