2019.05.13 公開
M!LK、ツアーファイナルでニューシングルのリリース&Zeppツアーを発表!

Photo by 笹森健一/小坂茂雄  画像 1/6

また、人見記念講堂という都内でも屈指の音響の良さを誇る会場で、特に際立ったのが歌唱力の向上。「ちょっと照れくさいような恥ずかしいような、男子の恋愛の曲です」と吉田が曲紹介した「交差点、信号、君と僕」では、ステージ前方のお立ち台に腰掛け、失った恋へのピュアな想いをノスタルジックな曲調に乗せて歌い上げる。また、「It’s only LOVE」では一歩踏み込んだ大人の恋愛をモチーフに、切ない世界観をドラマティックに描出。高い天井に7人の純度の高い歌声と、美しいハーモニーが清らかに響きわたった。俳優としても幅広く活躍する彼らだけに、歌に注力したラブソングで豊かな表現力が発揮されるのは納得だが、そんな楽曲がアルバムに収録されているということ自体、彼らの成長を現在進行形で感じさせてくれる。

そして後半戦は、み!るきーずたちのコールが会場を揺らすアッパーチューンをメドレーで畳みかけて、エネルギッシュに幕開け。まず、M!LKの代表曲でありデビュー曲「コーヒーが飲めません」で、佐野のハンドスプリングによる跳躍が客席を沸かせると、それぞれにお立ち台からタオルを振る「サンキュー!N・D・K!」でハイテンションに盛り上げ、3rdシングルの「新学期アラカルト」へ。リリースから3年を経た常連曲だけに、み!るきーずたちとのコール&レスポンスも息ピッタリで、その掛け声の大きさは鼓膜を突き破らんばかりだ。さらに「めちゃモル」では曲中の自己紹介にアレンジを加えて、“変幻自在に変わりまぅす!”というキメ台詞を体現。しかし、中高生のリアルな学校生活から彼女との将来を考える大人の恋愛楽曲まで、驚異的な振り幅で歌いこなすM!LKという存在自体が、まさしく変幻自在なのである。

アッパーかつエネルギー消費の半端ないナンバーを新旧織り交ぜたメドレーに、7人は「このメドレーすごいね!」と漏らしながらも、その顔には充実感が。吉田から「みんなの中で好きなMVは?」というお題が出されると、メンバーそれぞれ曲名を挙げて思い出を語り、「約束」の撮影では塩崎が熱演のあまり自転車で転倒した等の裏話も披露された。そして「僕たちの将来の目標だったり、願いだったり、僕たちとみ!るきーずの未来を綴った曲です。僕たちからのメッセージです」と山中が前置いて、贈られたのは「Around The World」。ミラーボールの眩い光の中、場内からのクラップを受けて放たれるたくましい歌声とコーラスは壮大な響きを為して、この先もみ!るきーずと共に歩いていくことを約束する。最後は「Goin’Down」で“君”への愛をスタイリッシュなダンスと爽快なボーカルで誓い、再びカプセルの中へと7人は消えていった。ここでの“君”がみ!るきーずの一人ひとりを指すことに疑いの余地はない。

そんな彼らをM!LKというグループ名にちなみ、アンコールならぬ“もう一杯!”コールでみ!るきーずたちが再び呼び寄せると、7月17日にシングル「かすかに、君だった。」をリリースすること。さらに、それを引っ提げて7月にリリースツアー&9月に大阪、福岡、東京、愛知を回るZeppツアーを行うことが告知されて、客席からは歓喜の声が湧き上がる。今までのM!LKには無かったセンシティブなムードのタイトルを冠した新曲が、果たしてどんなものになるのか? さまざまに想像を膨らませて心待ちにしたい。

M!LK、ツアーファイナルでニューシングルのリリース&Zeppツアーを発表!Photo by 笹森健一/小坂茂雄  画像 4/6

パフォーマンス面での著しい向上が目立った本ツアーだったが、その源にあったのは心の成長であったことを実感したのは、続いてツアーの感想をそれぞれに述べたMC。「7人の団結力というものが進化した」(塩崎)、「いろんな変化があって苦しい想いをした人もいただろうけど、そんな人たちからも“7人になって良かったな”っていう気持ちを感じられて今後が楽しみになった」(板垣)と、結成時からのメンバーは“楽しさ”を追求していた以前では考えられないほど真剣なグループへの想いを表明。また、新メンバーも「僕たちの決意が伝わればいいなと思います」(宮世)、「初めてのツアーで不安のほうが多くて。だけど4人が支えてくれて、3人で支え合ってここまで来ました。素敵なツアーでした」(山中)と、このツアーに賭けていた覚悟の大きさを吐露する。中でも曽野は“Treasure=宝物”をテーマにしたアルバムとツアーに想いを馳せ、「ここまでの積み重ねが宝物やったんやないかなって。最初は会議でも意見を言えなくて、一歩引いて見てる部分があったんですけど、今はメンバーとして意見を言ってぶつかれる。ここまで過ごした時間が宝物でした」と優しい笑顔で言い切って、メンバーの涙腺をゆるませた。そんな彼らにリーダーの吉田は「僕、最年長じゃないんだけど、みんなが可愛くてしょうがない! みんなの中にM!LK愛というものがあるのが嬉しいし、僕も自分の中のM!LK愛を再確認させられた。もっと成長をしたいし、大きな景色を見たい」と感激。メンバー加入という、ある意味での試練を乗り越えたぶんだけ、今のM!LKは強いのだ。

M!LK、ツアーファイナルでニューシングルのリリース&Zeppツアーを発表!Photo by 笹森健一/小坂茂雄  画像 5/6

そして始まったのは、アルバムのリード曲であり、ここまでの彼らの葛藤と未来への希望を描いた「My Treasure」。本編ラストのMCで「M!LKって僕ら自身の成長期を追ってるから、毎回“好き”が更新されていくんです」と吉田が挙げていた彼自身のベストソングだが、その言葉通りポップな中にも熱い決意を感じさせて、大きな感動を場内に呼ぶ。しかし、ここで大団円とはいかないのがM!LK。「最後の曲はアルバムのトリを飾るアノ曲です!」とライブを締めくくったのは「愛と合図」で、メンバー同士ハグしたり、頭をなでたり、おんぶしたり。可愛らしい仕草とユルいムードで、曲のストーリーに対するさまざまな想像を掻き立てる。曲中では「み!るきーずのみんな、いつも支えてくれて本当にありがとう」という佐野の台詞から、全員で「大好きだよ」と感謝を表明。7月のニューシングル、そしてリーダーいわく「今までに見せてこなかった、最近見せてなかった特別なM!LKを見せたい。“リフレッシュですから!”」という9月のツアー『“Summer Re:fresh”~かすかに、君だった。~』では、また我々の知らなかったM!LKが目撃できるに違いない。

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