本編が終わり、蓮花とバンドメンバーがステージを降りると間髪入れずに起こったアンコール。その声に応え再び登場した蓮花は、アンコールへの感謝を述べると、今夜のスペシャルゲストAKIHIDE(from BREAKERZ)を紹介。本編のMCで“Motion Blue横浜でライブをするのが夢だった”と語っていた彼女だが、その夢を持ったのは2017年、この会場で行われた事務所の先輩でもあるAKIHIDEのソロライブを観た時だったという。
初めて明かされたエピソードを聞いたAKIHIDEからも、蓮花への提供曲についてのエピソードが初披露された。1stアルバムに収録された「LOTUS」は、4年ほど前に蓮花のもとにデモテープとして届けられたものだが、実は曲自体は20年くらい前からあったものだったということ。
当時、特にどこで発表しようという目的もなく作り、長年眠っていたというその曲の仮タイトルは「水面に映る睡蓮」だったということ。今思えば、“蓮花のために生まれた曲だった”のではないか、と語るAKIHIDE。そんな奇跡のような出会いで生まれた「LOTUS」で、AKIHIDEのギターと蓮花のボーカルが共演。健気に、しかししっかりと息づくまさに蓮の花のような生命力を感じさせるナンバーであった。
AKIHIDEとの共演後、蓮花は再びMCで感謝の言葉を伝えると、「人とのつながりのおかげで知ってもらえた」という、まさに蓮花にとっての始まりの歌、デビュー曲「If ~ひとり思う~」が演奏される。
水面をすべる風のように凪ぎ、祈りにも似た神聖な響きすら感じさせるこの曲。蓮花の“癒しの歌”の真骨頂と言ってよいだろう。
何よりも雄弁に、混じり気の無い思いを伝える蓮花のボーカルの力をひしひしと感じた今回のライブ。2ndステージでは、言葉を大切にし、歌に込めて思いを届けることにこだわり続けたZARD・坂井泉水の「君に逢いたくなったら…」のカバーが披露されたのも納得である。
蓮花はその唯一無二の“歌声”で、これからも様々な思いを届けていくに違いない。
