2019.04.23 公開
浜田麻里、即日完売となった26年ぶりの武道館公演が終幕!

Photo by Yoshika Horita  画像 1/4

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 その空気感は本編の最後の「Zero」にも引き継がれた。イントロが始まると同時にステージ後方の幕が開くと、そこには約30名のヴァイオリン、チェロ、コントラバス、ティンパニー、シンバル奏者の姿が。まさかこんな演出まで準備されていたのかと驚かされるオーディエンス。重厚な楽曲がより重厚さを増す、言わば音源の拡大再現といったパフォーマンスだ。センターで高らかに歌い上げる浜田麻里には、神々しさすら感じられた。
 2度のアンコールでは、お馴染みの「Heart and Soul」や昨今の定番曲「Heartbeat Away From You」などで楽しい雰囲気にもなったものの、やはり最後を「Tomorrow」で締め括ったことに意味深さを感じた。「この運命に深く感謝します」「まだやり残したことがある」といったMCもなされたように、華麗なる帰還とも言える26年ぶりの武道館公演も、彼女の歴史の通過点に過ぎず、まだ見ぬ未来へと気持ちが向かっていることを体現する選曲だったに違いない。
 決して順風満帆ではなかった歩み。様々な逆境の中でも、彼女は常に自身の歌と向き合い続けてきた。浜田麻里こそ、日本が誇る至宝である。そんな思いを新たにした十全十美のライヴだった。

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