辻:ですよね。もともとの着想はダフト・パンクの『ランダム・アクセス・メモリーズ』なんですよ。人力でクラブミュージックをやってるのがかっこいいなと思って。それをBentham流に落とし込めないかなっていうところからはじまりましたね。
小関:僕のなかのテーマは「もしもクラブに行ったら」なんですよ。
辻:それ、「もしもピアノが弾けたなら」じゃん(笑)。
小関:うん。ガチガチのクラブには行ったことがないから。PRIMAGICの人たちとも、「やりすぎるぐらいのほうがダサくて面白いよね」って話したりしましたね。
▼Bentham / MIRROR BALL【Official Lyric Video】
https://youtu.be/Rzjs2x9w-NY
――新しい曲調も多いけど、「Cry Cry Cry」とか「BASSBALL」みたいな曲もあることで、いままでのBenthamのかっこよさも際立ったと思います。
須田:うん、そこは考えましたね。
小関:僕がいままでと同じ仕事をしたのが「Cry Cry Cry」です。
辻:ちなみに、自分は「Cry Cry Cry」をリードにしたかったんです。これが、ザ・ベンサムだから。やっぱりメニューが多いと、お店の不安が見えるって言うじゃないですか(笑)。だから「俺はこれを食わせたいんだぜ!」っていう定番メニューを通したかった。でも、みんなで変わっていこうぜっていう方向性があったから、いまは納得してますね。
――アルバムのタイトルを「MYNE」にしたのは?
辻: MINEは鉱山っていう意味なんです。今回のアルバムを作っているなかで、「鉱山」っていう言葉がすごく頭にあって。掘っても、掘っても、俺らはどんどん良い曲を出していくし、良いライブをする。俺らは鉱山みたいなものだ、みたいなことを考えてたんです。でも、英語でMINEだと、所有代名詞のMINEにも捉えられちゃうじゃないですか。で、調べたら、違うスペルで「鉱山」って意味を持つ言葉があったんです。アフリカにアフリカーンス語っていうのがあって、そのMYNEの読みも、マインなんですね。で、いろいろ調べているうちに、この綴りでゲルマンの言葉だと、愛情、希望、自分たちが渇望しているもの、みたいな意味もあって。
――その意味も素敵です。
辻:そう。ひとつの言葉でこんなに意味があるから、これが良いと思いましたね。
小関:このタイトルはめちゃくちゃ気に入ってます。
