2019.02.20 公開
続く「Triangle」では、「一緒に歌ってくれますか?」とライブならではのメロディを「ラララ」で歌うYUKAに、みんなも声を合わせていく。「もうちょっとほしいな」と柾が何度かねだるうち、その声は大きくなり、最後は心を揺さぶるような大合唱に。「ヤバすぎる。本当に素敵な歌声」と感激の笑顔を見せるYUKA。「うん。すごくきれいだった。俺、男泣きしちゃった」と、冷静で口下手な柾も、珍しく素直に感情を吐露した。
この曲の「きみとわたしと月を結べば 遠くても つなぐトライアングル」は、moumoonとファンとの絆を歌ったもの。OFUTARISAMAは、デビュー当時路上で始まり、今は動画配信で継続されている満月の夜のアコースティック・ライブ「FULLMOON LIVE」の進化系と言っていい。いわば積み重ねの賜物だ。それを手にできているのはファンがいてくれてこそ。そんな思いがふたりの胸に去来していたのではないだろうか。観客も含めさまざま感情が行き交う中の楽曲「ラヴソング」は、音楽を通して愛を慈しみ合う歓びを、そこにいる誰もが噛み締めた瞬間だった。
アンコールでは、本人たちが「名盤」と言って憚らないニュー・アルバム『NEWMOON』のリリースと、それを率いてのバンド・スタイルのツアー予定も発表。「新月」という名には、「また生まれ変わる。新たなスタートに立つ」という意味を込めたという。その新作から「私たちは、光を選ぼう」が初披露された。晴れやかな笑顔でYUKAが歌う「また会おう 途切れることのない絆があるんだ」という言葉が、moumoonと交わす未来の約束のようにうれしく胸に響いた。
ライター:藤井美保
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