2019.01.01 公開
INORAN、2018年ラストライブで 2019年にニューアルバム&ツアーを発表!

INORAN  画像 1/4


 だからこそ、INORANのライブを観ると、彼らしいピュアな音に心を揺さぶられるし、ファンも“ありのまま”を素直に表現するINORANを、これからも応援し続けるのだろう。
「adore」では、INORAN以外のメンバーがそれぞれ違うパートを担当。Ryoがギター、u:zoがドラム、Murataがベースと、楽器を持ち替えて演奏する。この日は、INORANのライブ開演から2時間後に、duoの隣にある渋谷TSUTAYA O-EASTで、盟友Jの『J 2018 放火魔 大忘年会』が行われたのだが、INORANは「今日、これからJのライブ観に行く人どれくらいる? 結構いるな、もうそいつらは帰っていいよ。嘘嘘(笑)、本当はね、俺のライブ観てからJのをハシゴするのも良いなって思ったから、早く始めたんだ。さっき、彼に年末の挨拶をしてきたよ。俺らそういうとこ日本人だからね」と、上機嫌にオーディエンスに気持ちを語り、その後NIRVANAの「Smells Like Teen Spirit」をセッションするなど、このアンサンブルならではのフレッシュな部分を、思う存分に堪能していた。
 演奏はメンバーそれぞれが達人だけあり、ライブを重ねる中で、秋ツアーの初日にあった不慣れゆえの荒々しさは少なくなり、それによってデモ状態のプレーンだった曲のイメージが、より明確にその方向性が定まったように感じた。


その後、ライブはいよいよ終盤へ。「Rightaway」では、サビで観客がタオルを振り回し、曲のピークでINORANが観客に向かってダイブするというサプライズが。そこから、「Beautiful Now」「Get Laid」「I’m Here for you」のサビの大合唱を経て、ラストは近年のライブ定番である「All We Are」だ。


 MCで、INORANが「これらかもミュージシャンとして、一人の人間として責任を持って音楽を続けるつもりです。失敗しても、後悔ないように挑戦したい。俺は突発的で衝動的で動物的なのかもしれないね。でも、そんな自分のギターや歌、音楽を皆とハッピーに分かち合えたら、これ以上嬉しいことはない。最高の夜をどうもありがとう」と語り、イントロのリードギターを弾き始める。そんな彼の気持ちに応えるように、会場のオーディエンス達も、いつも以上に熱のこもった全力のシンガロングで、彼の気持ちに応える。演奏終了後、ずっと鳴り止まない拍手と歓声の中、INORANは「どうもありがとな!」と観客に叫び、笑顔でギターを上に掲げてから、深々と一礼をしてステージを後にした。


 嵐のように激しく18年を駆け抜けたINORAN。彼にとって、19年は一体どんな年になるのだろう。そのヒントは、1月20日と2月1日に行われる、『INORAN 2019 NEW YEAR PREMIUM ACOUSTIC LIVE』に隠されているかもしれない。


 このライブは、17年の『SOLO 20TH ANNIVERSARY TOUR 2017 –INTENSE/MELLOW-』で行われた、アコースティック編成によるコーナー、『Bar INORAN』を再現するプレミアムなもの。ピアノにTourbillonの葉山拓亮、ヴァイオリン奏者のYui、チェロ奏者の島津由美をゲストに迎え、普段のロックなINORANとは違った、アコースティックな一面を垣間見ることのできる内容となる。このステージで観られるアコースティックギターと歌による表現もまた、INORANらしい独自の音楽性を示すものだ。


19年はLUNA SEAが結成30周年を迎え、5月29日Zepp TokyoのFC限定フリーライブや、5月31日と6月1日の武道館公演など、アニバーサリーイヤーに相応しい様々なスペシャルイベントが行われる予定だ。しかし、そんな多忙なスケジュールの中でも、INORANのファンはやはり、彼の新曲とライブを待ち望んでいるに違いない。


そして、そんなファンの気持ちを誰よりも理解しているのが、INORANである。30日のライブで、彼はそんな全国のファンに向け「19年は色々と忙しくなるけど、そんな中で、もう自分のニューアルバムを作ると決めている。年明けから曲作りを始めるし、夏頃にアルバムを完成させて、秋はいつも通りにツアーで皆に会いに行きたいと思います。次回のツアーは本当に長いものになるから、期待して待っていてくれよな!」と、嬉しい約束をしてくれた。
19年の春、INORANは忙しいスケジュールの合間に、大好きなギターを手に、少しの間旅に出る予定だという。この曲作りの旅は、彼が『BEAUTIFUL NOW』の完成以降、アルバム制作の際にインスピレーションを得るために行ってきたものだ。
 この旅先で見る、心揺さぶられる自然や街の景色、自身の価値観を覆す様々な人々との出会い…そういった貴重な経験を経て、INORANが次の新作でどんな音を紡ぎだすのか、今からその期待はますます高まるばかりだ!

取材・文:細江高広

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