GLAYのリーダーでありギタリストであるTAKUROが、Motion Blue yokohamaにて12月25日(火)、26日(水)の2日間、ソロインストライブを行った。
かねてよりTAKUROは「このソロワークスは、お酒を飲みながら楽しんでもらいたい音楽」と語っており、ライブを行うシチュエーションとしては最高の会場での開催となった。夜景が美しい、赤レンガ倉庫にあるステージとあって、会場に向かう人からは、ライブに行くというよりは、ディナーに行くといった雰囲気が感じ取れた。
会場の中は各々お酒を楽しんだりと、落ち着いた雰囲気が漂っており、その穏やかな空気と共にステージ後方からTAKUROが登場。GLAYのド派手な演出登場とは異なり、ジャジーな雰囲気を漂わせながらライブは始まった。
1曲目は2016年にリリースされた、1stアルバムより『Lullaby』。心地よいリズムに合わせたギターとサックスの掛け合いが、心地よいナンバーである。会場が暖まれば、続いては2ndアルバムに収録予定の新曲『Swingin' Tokyo 2020』。こちらはクリスマスを匂わせた、このシーズンにはぴったりの楽曲だ。楽曲全体のメロディはスウィングしているのに、ギターが奏でるメロディが心地よいのは、さすがTAKURO節と言える。
「まだ明日は仕事って人もいるのかな?それなら明日の事を忘れるくらい熱い夜にしましょう!」とTAKUROは語りかけ、昨年のライブからお馴染みの新曲『TIMELESS WONDER』を披露。ジャジーな演奏とTAKUROらしいキャッチーなメロディを楽しむ事が出来るナンバーである。その後は1stアルバム収録の『Autumn Rain』、『RIOT』を演奏し、最後は新曲『SARAH 派手にやれ!』を披露。サックスが主軸となり、激しくギターとぶつかったりと、情熱的なナンバーであり、横浜の夜は熱く燃えた。
熱い演奏を終え、「サンキュー!最高でした!」と心から感謝の言葉を告げ、本編は終了。しかし会場からは冷めやまぬ酔いと共に「アンコール」が起き、もちろんTAKUROもそれに応え、再度ステージに登場した。
アンコールで披露したのは新曲『やすらぎのチセ』。このナンバーは今回のライブで初披露された。切ないピアノ、それに合わせギターが優しく語りかけるようなスローバラードだ。タイトルにある「チセ」はアイヌ語で「家」を意味し、冬の厳しい北海道で、外から家に帰った時に感じる温もり、そんな気持ちにさせてくれる楽曲である。
TAKUROも「北海道の自然を感じ、生まれた曲」と語っており、この楽曲からはGLAYとは違ったジャンルではあるが、どこかGLAYらしさを感じる事が出来る。
TAKUROが「今日は本当にありがとうございました!来年はGLAY25周年となります。共に歩んで行きましょう!」と最後に語り、2018年最後となるライブは幕を閉じた。
美しい夜景、そして美しいメロディの数々、それにお酒と共に身を委ねる。TAKUROが届けたい音楽が、ここに体現されていたであろう。