しかしキャラクターだけでなく、きっちりとパフォーマンスで魅せられることこそスパドラ最大の武器。毅&彪馬のボーカルと、ジャン、洸希、和哉のラップがメリハリある対比を聴かせる「City Noise」も、都会の海風を受けて披露するにはピッタリのトロピカルハウスで、アンニュイかつ涼やかな空気を醸してオーディエンスを魅了する。そして「2018年SUPER★DRAGON、最後の曲です! 悔いなく盛り上がっていこうぜ!」(毅)と投下されたのは「PAYAPAYA」。4つ打ちのダンスチューンに跳ね、サビでは手をひらめかせる特徴的なダンスを共に踊るファンに、メンバーも360度を見渡して全力で手を振って応える。ライブでは盛り上がり必至の鉄板曲にもかかわらず、これまで音源化されてこなかった本曲だが、来年2月27日にリリースされる2ndアルバム『2nd Emotion』に収録されることが遂に決定。リリース後は、さらに大きなうねりを巻き起こしてくれるだろう。
「2018年、皆さんと最高の時間を作ってこれました。2019年、SUPER★DRAGONもっともっと皆さんのことを引っ張っていけるように最高のパフォーマンスをするので、ついてきてください」
そんな毅の挨拶を最後に、口々に「メリークリスマス!」「良いお年を!」と手を振りながら去っていった9人。2019年は玲於いわく「喜怒哀楽を包み隠さずぶつけた」というアルバム『2nd Emotion』を引っ提げて、3月21日のZepp Fukuokaから1万3千人を動員する全国5大都市ワンマンツアーも決定しており、今年以上のブーストがかかることは間違いない。囲み会見では個人の野望も語られ、来年1月6日にスタートする菅田将暉主演の日本テレビ系新日曜ドラマ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』に出演する毅は「例えばコンビニの店員さんとか、芸能界に入っていなかったらアルバイトでやりそうな職業を演じてみたい」と役者としての抱負も吐露。「ビートボックスの大会に出て自分の実力を試してみたい」と話した洸希、「サンライズ瀬戸/出雲に乗ってみたい。で、姫路始発の新幹線で新大阪まで戻って……」と先走る鉄オタトークを強制終了された壮吾と、濃いキャラクターがそのままグループのパフォーマンスにも活かされていることは彼らの強みでもある。まずは「僕たちの身体一つで誤魔化しの利かないパフォーマンスをしたい。ダンスや表現力を何段階も上げて、度肝を抜くステージをするつもりです」と玲於が宣言してくれたグループ史上最大規模となるツアーを、今から心待ちにしたい。
(取材/文:清水素子・写真:笹森健一)
