2018.12.15 公開
PrizmaX、MC一切無しのコンセプトライブをAiiA 2.5 Theater Tokyoにて開催!!

Photo by 笹森健一  画像 1/9

ボーカルの森崎ウィンがスティーブン・スピルバーグ監督映画『レディ・プレイヤー1』に抜擢されたことでも知られる超国際派4人組ダンスボーカルユニット・PrizmaXが、ライブ『PrizmaX Nonstop』を12月15日に東京・AiiA 2.5 Theater Tokyoで開催した。

タイトルが表す通り、彼らの武器である歌と踊りを全面に押し出したMC一切無しの新たなコンセプトライブということで、昼夜二部制にもかかわらずチケットは全てソールドアウト。各メンバーがトラック制作から作詞までを手掛け、秋冬に4ヶ月連続で配信されたメンバープロデュース曲を初披露する等、1ボーカル&1ラッパー+2パフォーマーによるハイレベルなステージングにより、わずか1時間で19曲を披露してみせた。

まさしくジェットコースターのようなライブの最後には、来年7月6日に豊洲PITでワンマンを行うことも発表。満員のホリック(PrizmaXファンの呼称)に2018年を締めくくる素敵なプレゼントを届けてくれた。

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まずは午後3時からスタートした昼の部。煙草に火をつけて息が吐き出される音が流れ、ステージに“Nonstop”の文字が電飾で灯ると、都会の雑踏音から島田翼のプロデュース曲「rewind」でライブは幕開けた。音楽ギークの島田によるUKガラージを基軸にしたサウンドに乗るダイナミックなダンスは、一つひとつの動きが指先まで完璧にコントロールされたもの。その端正なフォームに、客席からは感嘆のため息と拍手が湧く。「Nonstop! ラストまでついてこれますか!?」という福本有希の煽りから雪崩れ込んだ「It’s Love」では、力強さと繊細さを兼ね備えた森崎ウィンの表情豊かなボーカルに、アンニュイに叩きつけられる清水大樹のラップ、そして迫力満点のダンスパフォーマンスとPrizmaXの個性をしっかり提示。曲中で2名の男性ダンサーがハイタッチで合流する小粋な展開といい、4人のスタイリッシュな装いといい、都会的な空気が場内を満たして、この安心して五感を委ねられる成熟感こそPrizmaX最大の魅力と実感させる。
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そのスキルは、続くラブソング・メドレーで存分に発揮されることに。太いビートでパワーの際立つ「Never」から、なめらかな森崎の歌声がメロディックに響き渡る「yours」(夜の部では「Without you」)、スカーフを小道具にしたセクシーな振りつけで歓声を呼んだ「Orange Moon」と休みなくドロップして、ダメ押しに届けられたのは福本プロデュースによる「South Cross」。ストーリー性豊かなダンスと想いの籠もった歌で綴られるラブバラードにオーディエンスは魅入られ、その強い“愛”の表現に満場の拍手を贈った。こうして純粋に歌と踊りだけで魅せるというコンセプトがキッチリと成り立ち、観る者の心を豊かな波動で満たすことができるのも、長いキャリアとひたむきな努力によって裏打ちされた4人の高いパフォーマンス力があってこそだ。

優しく切ない空気感も、しかし、ダンサー+島田&福本によるダンスショーケースを挟むと一転。ステージに現れた清水がド頭から言葉数多いラップを畳みかけて投下したのは、自身のプロデュース曲「Candy」だ。ドープなヒップホップナンバーによる新境地でホリックを高揚させると、赤いライトの中でデジタリックなアッパーチューン「Are you ready?」を放って場内をグッとヒートアップ。目まぐるしいフォーメーションでオーディエンスを釘付けにし、曲終わりにはペットボトルの水を飲み干して、そのままボトルを放り投げるというクールなアクションでホリックの心をさらう。かと思いきや、続く「Woh!」では「床、メッチャ濡れてる! 掃除して!」と、サングラスをかけてモップや箒、バケツを楽器に見立てるバッドボーイなスタイルで、ロックにはしゃぐというギャップも楽しい。当然「ホリック楽しいですか?」と森崎が問えば、同意の声が大きく振られるペンライトと共に返り、「Let’s prove it!!」では笑顔でステージを走り回るメンバーの姿が。
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「今日、俺たちと何しに来たんだっけ?」「デート!」という王子様キャラ・福本とホリックたちとの息の合ったコール&レスポンスで幕開けた「Ready」でも、タオルを振る4人に場内から一斉にクラップが起こる。また「ホリック一緒に歌おう?」と森崎が優しく誘った「UP<UPBEAT」では、トドメとばかり“そんな目で見ないでくれ”と清水の瞳を覗き込みながら歌う森崎が彼の頬にキスするシーンも! ちなみに夜の部では逆に清水が森崎の頬にキスし、予想外の展開に森崎はしばし固まっていた(笑)。そんな和気藹々ムードを醸しながら、歌もダンスもラップもタイトル通り力強いビートで放たれ、森崎のプロデュース曲「I hate you」でも、愛するがゆえの葛藤をファルセット交じりに歌い上げる彼を筆頭に、ダンサブルなパフォーマンスに拍手が湧いた。魅せるときは魅せ、楽しむときは楽しむ。大人の色気も少年の無邪気さも、シリアスもコミカルもワガママに、しかも高いレベルで詰め込んだステージは、PrizmaXならではの贅沢なものだ。

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