2018.11.05 公開
植田真梨恵、回転する円形ステージで、たったひとりのツアーファイナル!

植田真梨恵  画像 1/3

品川プリンスホテルの中に円形ホールがあるのをご存じだろうか。

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赤い柔らかな絨毯を踏みしめ、思わず襟元を正したくなる、そんな空気を感じながらロビーを抜け、重たい扉を開き、ホールに足を踏み入れる。円形ホールの中央に鎮座する丸いステージには、マイクスタンドと木製の椅子、Martin、Gibsonのアコースティックギター、そして植田と背中合わせで置かれたツアーロゴ。奥には、舞台袖につながるであろう花道が伸び、花道を避けたほぼ360度ぐるりとステージを囲んで赤い椅子が並ぶ。見上げると、二階にはバルコニー席がこれまた360度囲んでいる。

会場に低く流れていたBGMが切り替わり、ゆっくりとステージが回転を始める。あ、はじまる。動き出す予感と興奮がフロアに充満し、古いレコードから流れてきたかのような「雨に歌えば」のテーマ曲とともに、軽やかなステップを踏みながら、花道に現れた植田は、回転するステージに跳ねるように飛び乗ると、Gibsonのアコギを手に取り、一呼吸おいて、メジャーデビューシングルのカップリング曲「アリス」からライブが始まった。中世ヨーロッパを思わせる「a girl」のエンドとともに、静かにステージの回転が止まり、改めて植田が口を開く。「こんばんは植田真梨恵です。今日、クラブeXは360度見て頂けるステージで、私が背を向けている時間もあるもしれませんが(ここで植田、背中側の客席を見ようとのけぞる)、みなさん平等に楽しんでいただけたら嬉しいなと思います。今日は来てくれてありがとうー!」

なかなか演奏されないレア曲「kitsch」では柔らかな月明かりが差し込む寝室の窓辺で歌っているようなライティングの中、幼さと母性が入り混じる植田の歌声が心の奥にふれる。メジャー2ndシングル「ザクロの実」に続き、「よるのさんぽ」で再びステージが回転をはじめると、楽しげな手拍子で一気に会場の緊張がとけ、最後サビでは「今日はちょっと雨が降ったよ」「今日はなんと千秋楽よ」「今日はちょっと目が回りそう」とコミカルなアドリブをまじえながら会場とシンガロング。

植田真梨恵、回転する円形ステージで、たったひとりのツアーファイナル!植田真梨恵  画像 2/3

「私の誕生日からはじまりました」とツアーを振り返るMCの後、強く前を見据えて「支配者」を歌い、オープニングSEにも繋がる「雨にうたえば」、この夏、CHOYA「夏梅」のCMソングとしてテレビを彩った「勿忘(わすれな)にくちづけ」では優しく豊かな歌声に植田真梨恵が新たに進んで行こうとしている道を感じさせた。ここにある楽器は植田自身の弾くアコギだけなのに、過不足を全く感じさせない、弾き語りとかアコースティックとか関係なく、いつでも最初からそういう顔だったよとでも言いたげな、完成された音楽がそこにある。それが植田真梨恵の強みだと強く思う。

このツアーのために持ってきたという新曲「花鬘(はなかずら)」は「勿忘にくちづけ」よりもさらに、日本古来の言葉とメロディーの美しさと儚さを感じるバラード。

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