2018.10.18 公開
平井堅、ニューヨークで行われたコンセプトライブ「Ken's Bar」プレミアムライブをWOWOWで独占放送決定!!

平井堅  画像 1/6

飾らない笑顔で「あぁ、 緊張した」と本音を吐露し、 会場を和ませた後は、 ミリオンヒットとなったバラード「瞳をとじて」を情感たっぷりに歌い上げた。 会場のあちこちで、 歌に聴き惚れたゲストたちのため息が漏れていた。
2部制になっている「Ken's Bar」の、 1stステージの最後を飾ったのは最新シングル「知らないんでしょ?」。 平井は冗談っぽく「気味の悪い曲です」と笑ったが、 人の内側に潜む醜さを浮き彫りにする歌詞は確かに聴くほどに恐ろしくなってくるよう。 しかも伸びやかな美しい歌声で、 人の性を白日のもとに晒せるシンガーは一体どれくらいいるだろうか。


1部が終了し和やかな歓談に包まれる中、 ウッドベースの低音が轟いた。 と同時に、 カラフルなドレスシャツとロングジャケットを羽織った平井が、 マリリン・モンローでおなじみの「I Wanna be loved by you」を歌いながら、 客席を練り歩き始めたから観客は大興奮!
第2部が華麗にスタートしたのもつかの間。 続く「哀歌(エレジー)」では、 むせび泣くようなベースの音を道連れに、 平井が初めて女性目線で書いた歌の中の主人公が生きる壮絶な愛は鬼気迫るほどで、 圧倒されるばかりだった。
だが、 「哀歌(エレジー)の余韻をぶっ壊す、 リクエストタイム!」と節をつけて口ずさんだことで、 会場の空気は再び和やかに。 今度は、 隣町のニュージャージーから来た観客がボールをキャッチ。 平井は、 アメリカで頑張る女性の生き方が気になるようで、 あれこれと質問を投げかけていた。 予定調和ではなく、 即興の会話のキャッチーボールが楽しめるのもまた平井堅のライブの魅力だろう。


ここでリクエストされたのは、 ライブの定番曲「POP STAR」。 ポップでキャッチーなナンバーの要求に、 1stステージのレア曲とはまた違う驚きがあったようだ。 アレンジに悩みながらも、 歌い始めてしまえばもうこっちのもの。 そう言わんばかりに、 平井はスツールから立ち上がってリズムを取り、 観客全員が手拍子で参加。 会場がひとつになった。

細やかに刻まれるギターのリズムとシンクロするように、 英詞で畳み掛けるように歌う「One Love Wonderful World」は平井自らが作詞、 作曲を手がけたものだ。 性急な言葉を唇で転がしてあそばせるような歌い方はとてもスキルフルで、 “歌バカ”の面目躍如といったところだろう。

平井堅、ニューヨークで行われたコンセプトライブ「Ken's Bar」プレミアムライブをWOWOWで独占放送決定!!平井堅  画像 4/6


大人っぽい恋や重厚な人生を、 つかの間の歌で疑似体験できるのも「Ken's Bar」の醍醐味。 低く唸るベースが危険な恋のゲームを予感させる「ソレデモシタイ」。 スウィングするおしゃれなサウンドと煌めくミラーボールの中で歌った「世界で一番君が好き?」は、 毒とユーモアを織り交ぜた清濁混合の世界観を軽やかに表現。
光に溢れたソウルフルなナンバー「KISS OF LIFE」を歌い始めると、 客席から立ち上がったオーディエンスが手拍子を取り、 さらにはホールのスタッフが手を取り合ってダンスを始める…というミラクルな連鎖が。 エンタテインメントの発信地、 ニューヨークの魔法を目の当たりにした瞬間だった。

本編最後は「ノンフィクション」。 アコースティックギターのシンプルで力強いストロークと呼吸を合わせるように、 まっすぐに心を込め祈るような歌を会場いっぱいに響かせた。 大きな拍手とともに、 平井堅はステージを後にしたのだった。

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