2018年10月1日(日本時間:10月2日未明)、May J.がロシアのサンクトペテルブルクにあるマリインスキー劇場・新館にて、コンサートを行った。
このマリインスキー劇場・新館は、ロシアが世界に誇るオペラとバレエの殿堂マリインスキー劇場の新館として、2013年に完成。May J.がこのステージに立つのは、ポップスアーティストとして世界初となる。
セルゲイ・ポリャニチコ氏が指揮のもと、演奏はサンクトペテルブルクで活躍する交響楽団・ネフスキーオーケストラがつとめ、全曲のアレンジ、そしてピアニストとして新垣隆氏が演奏に(トルツメ)加わる編成でコンサートはスタート。
May J.が「I Will Always Love You」、「Time To Say Goodbye」を歌唱すると、満員の観客からは大きな拍手が響き渡り、序盤から異国のオーディエンスの心を鷲掴み。
続いて、「愛燦燦」、「ふるさと」という日本を代表する名曲を格調高いオーケストラアレンジでカバーしたかと思えば、「アヴェ・マリア」を歌い上げるなど、シンガーとしての幅を見せた。
また、新垣隆氏のアレンジにより、2009年にヒットした「Garden」やMay J.が作詞作曲を手がけた「My Star ~メッセージ~」が全く別の楽曲として生まれ変わり、迫力あるオーケストラの演奏に、May J.の新たな歌唱の魅力が引き出された瞬間でもあった。
アンコールでは、「Let It Go」を披露し、サビの箇所をロシア語にして歌うなど、観客はもちろんのこと、指揮者やオーケストラも驚くという場面も。
MCもロシア語で語りかけるなど、会場に訪れた満員の観客を虜にし、May J.は、全21曲 2時間以上にも及ぶコンサートを終えた。
共演した、新垣隆氏は
「May J.さんとの初めての出会いとロシアのオーケストラとの演奏。世界に名だたる芸術の街、サンクトペテルブルクで、クラシックやポップスやジャンルの垣根を超えた圧倒的な歌唱力、多才な魅力で演奏者とオーディエンスを魅了していました。特に『愛燦々』は、指揮者も絶賛していたように思います。私自身、こういった試みは新鮮でした。機会があれば、今後も、是非取り組んでゆきたいです」
とコメント。
May J.は
「初めての海外でのフルオーケストラコンサートで受け入れてもらえるのかとても不安でしたが、一度音楽が始まると観客の皆さんも手拍子や声を出してくださったり、会場が一体になるのを感じ、不安も消えていきました。皆さんの声援がとても暖かく、自分のバックグラウンドの一つであるロシアで素晴らしいコンサートができた事が何よりも嬉しかったです。
言葉も通じない中、ミュージシャンの方々、そして観客の皆さんと音で会話をしている感覚になり、音楽は国境を越えて、私たちを繋げてくれるものなのだ(トルツメ)と強く感じました」
と興奮した様子で語り、更に
「新垣さんとは初めて共演させて頂きました。全曲アレンジしてくださったのですが、素敵な旋律がとても新鮮で、歌対ながら感動しました。また、ご一緒できる日を楽しみにしています!」と、コメントした。