スペシャルな幕開けに更なる期待が高まるなか、「空に星が綺麗」を出囃子にして斉藤和義がステージへ。 この日は野外でのアコースティックスタイルでのライブということもあり、選曲も温かく柔らかな楽曲を中心に セレクト。
「やさしくなりたい」から始まったライブ、ギターをかき鳴らしより熱情を高めていく。
「Are you ready?」「ずっと好きだった」と、男臭くも力強い、情けないけど憎めない 、斉藤和義ならではの“愛”を音に乗せていく。MC では落語の楽しさを語りつつ、 この日のステージを楽しみにしていたことをテンション高めに語る彼。
その後も、 この日ならではの楽曲として「月影」で、じわりと切なげな音世界を演出。 続く「ベリーベリーストロング」ではギターの迫力、より渋みを増した楽曲に オーディエンスたちはじっと聴き入っている。そしてラスト「歌うたいのバラッド」、 歌詞にある“愛してる”が先のコラボステージの世界観にも通じているようで、 楽曲が終わると客席からは感嘆の声が漏れ聞こえていた。
立川談春(撮影:渡邉一生) 画像 8/11
斉藤和義が紡いだ愛の世界を、立川談春は古典落語の代表演目のひとつ 「紺屋高尾」で継いでいく。 真面目一筋で生きてきた染物職人の男が些細なきっかけから吉原で出会った 最上級遊女の花魁に一目ぼれし、もう一度ひと目だけでも花魁に会いたいと 数年をかけて給金を貯め、身分や身なりを偽って花魁に 出会う。
ついに嘘がバレるも真摯な男の心情に、いつしか 2 人は身分を越えて結ばれる。 そんな愛の話を落語初心者でも楽しめるよう、 現代の風刺を挟み込みながら笑いたっぷりに聞かせる。 階段を上る、扉を叩く、話の中に出てくる景色を 扇子や衣擦れなど所作のひとつひとつで画を作り上げ、 より臨場感たっぷりに世界を見せる。
平安神宮月夜の宴 ROOTS66 京の二人会 斉藤和義×立川談春(撮影:渡邉一生) 画像 9/11
平安神宮月夜の宴 ROOTS66 京の二人会 斉藤和義×立川談春(撮影:渡邉一生) 画像 10/11
平安神宮月夜の宴 ROOTS66 京の二人会 斉藤和義×立川談春(撮影:渡邉一生) 画像 11/11
時折観客に声を懸けるのも、演目の世界にぐっと吸い込まれて いくような錯覚すら覚え、話が終わるころにはもっと落語が聞き たいと語り合う観客が多く見られた。
ラストは再び 2 人そろってステージへ登場し、「この状況は 1 人では作ることが出来なかった」と、初めてのコラボに 感無量の表情を見せる 2 人。観客からは何度も大きな拍手が送られ、特別な一夜はあっという間に幕を閉じた。
なお、この日のライブの模様は後日、FM COCOLO の番組内で放送を予定している。 詳しい情報はオフィシャルサイト(https://cocolo.jp/)をチェックしよう。
文:黒田奈保子