2018.09.07 公開
まだまだ蒸し暑さの残る9月7日、東京・渋谷のTSUTAYA O-EASTでは、人間椅子の〈恩讐の彼方~人間椅子2018年晩夏のワンマンツアー〉がツアーファイナルを迎えていた。8月21日の仙台CLUB JUNK BOX公演を皮切りに、約2週間にわたって展開された本ツアーは、各地で大盛況。
ここO-EASTにも、近年ますます絶好調の人間椅子の熱演を目に焼き付けるべく、大勢の観客が集まった。(なお、本公演の模様はニコ生にて生中継された。)
SE「此岸御詠歌」が鳴り響き、場内に手拍子が自然発生する。
和嶋慎治(G&Vo)、鈴木研一(B&Vo)、ナカジマノブ(Dr&Vo)の3人が悠々とステージへ歩み出ると、熱烈な歓声がフロアから送られる。一瞬の静寂ののち、不気味極まりない「鉄格子黙示録」で幕を開けた今宵の宴は、開演早々、暗黒のスリルに包まれている。
この曲の狂気に浸るうちに放たれた2曲目は「晒し首」。見事な流れである。近年あまり披露されてこなかったこの曲の堂々たる風格に、ファンは驚きと興奮を隠せない。ライブを観るたびに感心するのだが、和嶋、鈴木、ナカジマのあうんの呼吸によって紡がれる音には、一本筋の通ったロックを感じる。
人間椅子(Photo by 堀田芳香) 画像 2/19
人間椅子(Photo by 堀田芳香) 画像 3/19
人間椅子(Photo by 堀田芳香) 画像 4/19
人間椅子(Photo by 堀田芳香) 画像 5/19
たったの3人でこれだけ豊かな音像を築き上げる手腕には、終始心躍るものがある。そして、思わず頬が緩んでしまう3人のMCは今夜も健在。巧みな演奏とおもしろトークとのバランスが、いつ観ても完璧だ。
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