―サカクラさんが思う『The Life of HOKUSAI』の一番の魅力を教えてください。
題材が葛飾北斎だからこそ、絵やパフォーマンスを観てもらって綺麗だと感じてもらえると思うんですけど、一人の人物として北斎を見た時に、彼の生き様や人物像から“大切な人に想いを伝える”ということを感じていただければ、この作品を創った意味があると思っています。舞台や映画もそうだと思うんですけど、ハリウッド映画のように“かっこいい、スカッとした”というものもあれば、フランス映画のようにオチがないままで終わるものもあって。でもそのフランス映画って、一週間後でも同じ映画を見た人と、自分が感じたことについて話すことができるじゃないですか。もしかしたらこの『The Life of HOKUSAI』を観終わった後、“よくわからない”って思う人がいるかもしれない。でもそんな人たちが10年後に結婚して愛する人ができたりした時に、“あの時の作品がもう一回見たい”と思ってもらえるような、何十年にも渡って、観た人の人生に影響を与えられるような作品になってほしいなと思っています。
The Life of HOKUSAI(提供写真) 画像 4/4
【プロフィール】
1963 年生まれ。名古屋市出身。日本の伝統文化が持つ特異な「動き、リズム、精神性」を総合芸術として表現するアーティスト。世界で初めて映像とパフォーマンスをシンクロさせた「プロジェクションライブ」を発案し、オリジネーターとして海外でも高い評価を得ている。現在世界41ヵ国から招聘されパフォーマンスを行い21ヵ国のTV 番組に出演。ラグビーW 杯2019日本大会の開会式やクアラルンプールにて行われたIOC 国際オリンピック委員会総会の開会式など世界規模のイベントにてパフォーマンスを務める。また「What is real Japanese COOL?」と題し講演会を国内外(東京大学、モスクワ大学、ロンドンSOAS 大学、青山学院大学、名古屋学院大学、他)にて行い、TEDxTokyoにも登壇、日本の素晴らしさを世界に伝える活動を行っている。
