2020.08.11 公開
【インタビュー】木下百花が5作目となるニューシングル『少しだけ、美しく』をリリース! 真逆とも思える前作『ダンスナンバー』との共通点とは?

木下百花  画像 1/1

8月5日に5枚目となるニューシングル『少しだけ、美しく』をリリースした木下百花にインタビューを実施。
これまでの人生を独自の路線で歩んできた木下百花が今作に込めた想い、さらには自身のターニングポイントや“木下百花にとっての音楽”について語ってもらった。

―8月5日にリリースされた新曲『少しだけ、美しく』はどんな楽曲になっていますか?

前作の『ダンスナンバー』はポップで明るい感じだったんですけど、『少しだけ、美しく』はまったく逆の曲調で。歌詞の内容とかも真逆な感じがするんですけど、自分の中では共通することも結構あったりします。生きていく中で自分の思っているようにとか、したいようにってなかなかできないこともあると思うんですけど、自分の好きなものや人に対しては、まっすぐ生きたいなっていう気持ちがあって。私は気持ちが移り変わるというか、情緒があまり安定しないところとかもあって、他人から“意味がわからない”みたいなことを言われたりもするけど、好きなものに対して自分の中ではせめてまっすぐ生きたいなっていう思いがあって、今回の曲を書きました。

 

―今回のサウンドプロデューサー・出羽良彰氏のアレンジが加わった楽曲を初めて聴いた時の率直な感想を教えてください。

良い意味で綺麗に整頓されすぎていないというか。アレンジをお願いすると、綺麗に整えた形になることもあると思うんですけど、出羽さんは私が伝えたいこととかをバンドサウンドでもすごく表現してくださっていて。綺麗やけど荒っぽいところもあって、すごく良いなと思いました。

 

―ミュージックビデオでは木下さんが徐々にいろいろな色に染められていく様子が映されていますが、木下さんにとって”色に染まる”ことはどういう意味を持ちますか?

私結構「自分を持っているね」とかって言われるんですけど、それはただ単に意見を外に出すってだけで、別にみんな生きている限り自分を持っていると思うんですよ。そんな中で「○○の影響」とか「○○のパクリ」って言われることもあって。だけどみんな何かに影響されて生きているけどなって思うんです。普通に生きている限り、何かに影響されて生きていくものなのになって。その中で「自分を持っている」っていう言葉に違和感を持つことも多かったんです。だから別に人に影響されたとしても、誰かの色に染まったとしても別に恥ずかしいことではないし、怖がるもんじゃないと思っています。

 

―アーティスト”木下百花”としてのターニングポイントを教えてください。

私は3年前にアイドルを辞めて、2年後くらいにソロデビューをして。その間にもバンドを組んだりはしていたんですけど、人に自分の気持ちを上手に伝える術がなくて。なかなかうまくいかない時に「1人でやってみたら?」という話になって挑戦はしたんですけど、右も左も分からない状態で何が正しいのか全然分からなかったんですよ。ソロデビューしてすぐ、アルファベットの「kinoshita」名義で活動していた時には、周りの人たちが私のことを“アーティスト”として扱ってくれていたんですけど、私はあまり“アーティスト”という立派な肩書きが好きじゃなかったんです。私は私なんですけどみたいな感じだったんですよね。あと曲もさっき言ったようにキッチリ整頓されたものよりかは、少し欠点があったりする方が好きで。そういう生っぽい自分に自信が持てた時があったんです。それが、今年の自分の誕生日である2月6日に「kinoshita」名義から「木下百花」の名前に改めて戻した時で。ターニングポイントというか、自分がやりたいことに対しての自信が持てたのがその時でした。

 

―木下さんの今後の展望を教えてください。

そもそも私展望というか目標を全く持たないんですけど、自分が嫌だと思うことをしないというのはポリシーとしてありますね。嫌な気持ちになったら私は仕事としてはできなくなっちゃうんで(笑)。だからそうならないようにするのが自分の中での目標でもあるし、ルーティーンにしている部分でもあります。自分が楽しく生きていないとお客さんのことも楽しませられないし、まずは自分の想いに正直であることは常に意識していますね。

 

―木下さんにとって、音楽とはどのようなものですか?

なんだろう、音楽がなかったら自殺しちゃう人もいるんじゃないかなって思うことはありますね。最近もコロナウイルスの影響でライブができなくなったり、いろいろな人の娯楽がなくなってしまっていると思うんです。私リハーサルとかがある時、ギターを持って電車に乗ることもあるんですけど、それを見たおじさんにすごく嫌な顔をされたことがあって。その人にとって音楽は娯楽ではないかもしれないけれど、私は常に音楽に触れていたい人で。そういう人ってたくさんいると思うんです。音楽がないと生きられないって大袈裟と思われるかもしれないですけど、ほんまにそうやろうなってすごく思いますね。

 

―ファンの皆さんにメッセージをお願いします。

直接会えるまではどうにかお互い生きていたいねって思いますね。それは毎日願っています。

【リリース情報】
配信シングル『少しだけ、美しく』
SPACESHOWER MUSICより配信

自身で作品にエッセンスを加えたミュージックビデオも必見
https://www.youtube.com/watch?v=Sjbo2nIwkb4


【profile】
兵庫県出。2017年異才のアイコンとして存在感を放っていたNMB48を卒業。自分の表現の場として、練習していたギターで楽曲制作を始め、SSWとしてライブ活動をスタートし、2019年7月「わたしのはなし」でソロデビュー。アイドル界からも社会の常識からもハミ出した鋭利なキャラクターと、それとは裏腹に繰り出される繊細なメロディや言葉の数々はライブでも強烈なインパクトを残す。

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