櫻坂46 四期生による単独公演『新参者二〇二五 LIVE at THEATER MILANO-Za』が11月29日、千秋楽を迎えた。『新参者二〇二五 in TOKYU KABUKICHO TOWER』というイベントは、坂道グループと東急歌舞伎町タワーとのコラボレーション企画となっており、東急歌舞伎町タワー内での特設物販スペースの設置やコラボフードの販売、さらには東急田園都市線、東急東横線の車内ジャックなど、多岐に渡る展開が行われてきた。
そして、坂道シリーズの各グループの新人たちが約1ヶ月にわたり、白熱のステージを繰り広げる『新参者二〇二五 LIVE at THEATER MILANO-Za』。2023年以来の開催となった今回は、乃木坂46 六期生、日向坂46 五期生、そして櫻坂46 四期生が各10公演実施し、加入1年に満たない成長過程の新参者たちの現在地をそれぞれの形で提示してみせた。
【写真】櫻坂46 四期生による『新参者』千秋楽ライブレポートが到着!(23枚)
櫻坂46 四期生の『新参者』は稲熊ひな、山田桃実が体調不良による休演のため、終盤4公演を7人で挑むことになり、さらに佐藤愛桜も怪我のため参加楽曲を減らしての出演。そんなマイナス要素をものともしないほどの熱量で、会場のBuddies(櫻坂46ファン)やインターネット配信や、ライブビューイングで観覧するファンを圧倒させた。
「Overture」に導かれるように、白い衣装を着用したメンバー7人がステージに登場すると、ライブは「Alter ego」から勢いよくスタート。センターの山川宇衣を中心に、軽快なステップを交えながらフレッシュなパフォーマンスを展開していく。1曲終えたところで、浅井恋乃未が稲熊と山田の休演に触れ、「2人の気持ちも背負って、最後まで全力で走り抜けていきます!」と力強く宣言。また、佐藤も涙ぐみながら「千秋楽に曲数を減らすことになって悔しい思いもありますが、参加できる楽曲は全力でパフォーマンスするので、皆さんと最高の思い出を作れたらと思います」と思いを口にした。
その後、中川智尋や山川が千秋楽への意気込みを語ると、ライブは浅井がセンターに立ち、櫻坂46の1stシングルである「Nobody's fault」にて再開。1曲目とは対照的にクールかつパワフルなパフォーマンスで存在感を発揮し、ここまで歴史をつないできた先輩メンバーへのリスペクトを伝える。続く「摩擦係数」では佐藤と松本和子がダブルセンターを務め、難易度の高いダンスに力強い歌声を乗せて観る者を魅了。間奏ではアクロバティックなダンスも飛び出し、この短期間での成長ぶりを窺わせた。
また、「自業自得」では目黒陽色をセンターに据え、「Make or Break」では目黒と山川を中心としたフォーメーションで、豪快さとしなやかさが同居する櫻坂46らしいダンスで、オーディエンスを見事にノックアウト。オリジナル編成よりも少ない人数ながらも、ステージを大きく使いながら観る者を惹きつけていく。特に後者では、オリジナルバージョンに存在しない長尺のダンスパートも用意され、四期生にしか出せない個性を果敢にアピールしてみせた。
メンバーがステージを去ると、雑踏の音をバックに、静寂をテーマにした朗読が流れ始める。そして、ステージには新たな衣装に着替えた7人の姿が。無音の中で7人が力強く踏み込むステップの音だけが響き、その流れから「静寂の暴力」へと突入していく。加入前の合宿の課題曲として果敢に挑み、6月に開催した四期生初の単独公演『櫻坂46 四期生「First Showcase」』でも披露したこの曲だが、この日は以前よりもさらに成長したパフォーマンスで観客を夢中にさせた。ブレイクパートでは数十秒の沈黙と暗転が続き、佐藤が〈喋りたい願望を捨てて沈黙を愛せるか?〉のセリフを搾り出すように放ち、楽曲はクライマックスへと突入。最後まで続く一糸乱れぬダンスに、観客も息を呑んだ。
ステージ上の7人に惜しみない拍手が送られると、中川センターの「五月雨よ」で空気は一変。緑一色に染まった会場に、優しく温かな歌声を届けていく。さらに、美しいピアノの音色から「I want tomorrow to come」が始まると、ドラマチックな展開を持つこの曲を、勝又春を中心に据えたメンバーは先輩メンバーにも負けない迫力ある歌とダンスを、見事に提示してみせた。








