乃木坂46のデビュー13周年を祝うバースデーライブ「乃木坂46 13th YEAR BIRTHDAY LIVE」が5月17日~18日、東京都・味の素スタジアムで開催された。今年2月に6期生11名が加入し乃木坂46にとって、新体制でのライブはこれが初めて。かつ、味の素スタジアムもグループにとって初めてライブ会場であり、2日間で約11]万人を動員したほか、インターネット生配信も実施され大勢のファンがグループの誕生日を祝福した。
事前の天気予報では雨が懸念された2日間だったが、ここ数年の明治神宮野球場公演同様に現メンバーの晴れ女ぶりを遺憾なく発揮。DAY2の18日公演は若干の蒸し暑さと涼しい風が混じり合う中、バースデーライブにふさわしくカラーガード隊を従えた壮大な演出でライブは幕を開ける。ギフトボックスを彷彿とさせるメインステージやアリーナ後方のサブステージ、スタンド席通路など至る場所からメンバーが次々に登場すると、中西アルノの「バースデーライブ2日目、みんな騒げ!」を合図に「太陽ノック」からライブは本格的にスタート。3〜5期生の面々は満員のスタジアムに向けて、華やかなパフォーマンスとともに熱気を高めていく。続く「走れ!Bicycle」ではメンバーがフロートやトロッコに乗車し、大規模会場を回遊。「君に叱られた」「チートデイ」「ジコチューで行こう!」といった人気のシングル曲を交えながら、ファンと交流を図っていく。そして、最新シングル「ネーブルオレンジ」ではダブルセンターの井上和&中西が美しい歌声でオーディエンスを魅力した。
乃木坂46(C)鈴木健太(KENTA Inc.) 画像 2/5
最初のMCで中西が「緊張しちゃったんですけど、頭のブロックからぶち上げだったので、この調子で今日1日駆け抜けていきたいと思います」、キャプテンの梅澤美波が「今日はありったけの愛と感謝を伝えていきます!」と伝えると、ライブは次のブロックへ移行。ここからは46分間ノンストップメドレーという、乃木坂46史上初のチャレンジに挑む。DAY1とはまったく異なる選曲で届けられるこの日のメドレーでは、「おいでシャンプー」や「制服のマネキン」を筆頭にグループの歴史をたどりながら、代表曲や隠れた名曲を次々と披露。スクリーンで46分からゼロに向かってカウントダウンが続く中、期や選抜、アンダーといった枠を超えたメンバー構成で、序盤は卒業メンバー在籍時のバースデーライブ映像を交え、先輩への敬意を込めて初期の楽曲を届けていく。中でも、遠藤さくら&賀喜遥香による「孤独兄弟」や池田瑛紗がセンターに立つ「ここにいる理由」など、そのポジションに歴史の継承など意味を感じさせるものも多く、曲が切り替わるたびに客席からは大歓声が沸き起こった。
メドレー中盤では菅原咲月がセンターで鬼気迫るパフォーマンスを見せた「命は美しい」、久保史緒里や林瑠奈、中西といった歌唱力に定評のあるメンバーによる「今、話したい誰かがいる」、岡本姫奈が堂々としたセンターを務めた「風船は生きている」など、2010年代半ばの楽曲が続き、以降も筒井あやめ&川﨑桜のダブルセンターで曲に新たな空気を封じ込めた「逃げ水」、五百城茉央がポジティブなオーラを放つ「帰り道は遠回りしたくなる」、一ノ瀬美空が敬愛する先輩のポジションを立派に務め切った「僕は僕を好きになる」と、乃木坂46の13年にわたる歴史を現在進行形のスタイルで提示。数曲ごとに着替える衣装の多彩さも圧巻で、こういったところにもグループがここまで大切にしてきたものをしっかり感じ取ることができた。そして、メドレー終盤はタオルを振り回しながら一体感を作る「好きというのはロックだぜ!」を筆頭に、ライブを重ねるたびに強靭さを増す松尾美佑センターの「踏んでしまった」とアップチューンも用意され、最後は遠藤の儚さが際立つ「歩道橋」で46分/全26曲におよぶノンストップメドレーを締め括った。
