8月26日(土)、27日(日)の2日間、横浜アリーナにて「@JAM EXPO 2023 supported by UP-T」が開催された。
ポップカルチャーイベント「@JAM(アットジャム)」が、シリーズ最大のフェスとして、毎年夏に行う「@JAM EXPO」。

26日、ストロベリーステージに登場したつばきファクトリーのレポートをお届けする。
つばきファクトリーの登場と共に、この会場の空気がいい感じでピリッと引き締まる。彼女たちは、いきなり花道の先のセンターステージに足を運び、観客たちと近い距離で、『今夜だけ浮かれたかった』を通して感情の揺れが伝わる歌声を目の前の一人一人に響かせる。10人という多めの人数にも関わらず、メンバー個々の存在感がしっ
かり見えてくれば、一丸となったときの歌声とパフォーマンスの迫力に気持ちが嬉しく押されていた。おかげで、今夜もいい感じで気分が浮かれていきそうだ。

9月27日に発売になる最新シングルの中から、いち早く『勇気 It's my Life！』を披露。曲に合わせてメンバーらが大きく手を振る姿を真似、フロアでも大きく手を振る人たちが続々登場。親しみやすい表情の中にも、10人が強い意志を込めているからだろう。たとえ甘い歌声でも、その姿を通して気持ちを嬉しく奮わせるエナジーと、胸をときめかせるハートフルな思いを与えてもらえていた。気持ちを一つにした10人の力強いハーモニーも、嬉しく心を輝かせた。

つばきファクトリー(C)＠JAM EXPO 2023   画像 2/2

さらに、新曲の『妄想だけならフリーダム』も披露。こちらは性急なダンスビートに乗せ、メンバー一人一人が凛々しい歌声を放つ楽曲だ。躍動する曲調と気持ちをシンクロした10人は、力強い歌声を舞台の上からガンガンに突きつける。その迫力に刺激を受けた人たちが、場内のあちこちで熱く沸き立つ姿を見せていた。細かいパフォー
マンスの中から見えてくるキュートな仕種もかわいらしい。凛々しく攻める中にも乙女の可憐さを覗かせるところも、この曲の嬉しいポイントか?!

「もっともっと腹から声出していけますか」の声を合図に、つばきファクトリーは『断捨ISM』を熱唱。この曲でも彼女たちは、これまで以上に躍動するダンスビートの上で、早口で言葉の弾丸を撃ち続ける。サビ歌では、10人が舞台の上へ横一列に並び、大きく手を振って歌えば、フロアでも、その姿を真似る人たちが大勢登場。巧みに
センターステージも使い、観客たちと近い距離で互いの息吹を感じあいながら、一緒に大きく手を振り、飛び跳ね、熱い一体化した景色を彼女たちは作りあげていった。

ファンキーかつソウルフル、何より、華やかなダンスナンバーの『マサユメ』に乗せ、一人一人がカラフルな音符のような姿になり、舞台の上で思いきり弾けていた。戸惑い、心騒ぐ気持ちを、彼女たちは身体を躍らせる歌の刺激に変え、この空間を熱情した景色に染め上げる。挑発するようなパフォーマンスや凛々しく攻める歌声も嬉しい刺激となり、気持ちを熱く騒がせた。メンバーらと一緒に声を張り上げてはしゃげる、この感覚が最高だ。

「こんなんじゃ ダメ」と、メンバーたちが沸き立つアドレナリンを身体中に巡らせながら、最後に『アドレナリン・ダメ』を熱唱。かわいくも熱情した声を張り上げ、一緒に気持ちを奮い立てようと誘いかけてきた。一人一人の太く伸びのある声が、歌詞にあわせていろんな歌の色に変化しながらせまりくる。「アドレナリンで誤魔化す人
生はNｏ」と歌いながらも、この曲に触れているとアトレナリンがどんどん沸きだす。その衝動を抑えることなく、ずっと騒ぎ続けていたライブだった。
(取材/文：長澤智典)