MCでは、ツアー中の怪我でいくつかの公演を休演していた北川悠理がこの日から復帰したことに触れ、「こうしてステージに立てて本当に、本当にうれしいです」と感極まる北川に客席から温かな拍手が送られる。矢久保美緒や伊藤理々杏、向井が本日の公演への意気込みを口にしたあとは、ユニットブロックに突入。まずは吉田綾乃クリスティー、佐藤璃果、中村が「路面電車の街」をしっとりと聴かせると、続く「満月が消えた」では北川、佐藤楓、松尾美佑が激しいロックダンスを交えてパフォーマンス。「行くあてのない僕たち」では黒見と矢久保が力強い歌声を響かせ、「コウモリよ」では激しいメタルサウンドに乗せて伊藤と向井がパワフルなダンスと圧巻のボーカルワークで観る者を圧倒させる。この曲では黒見と矢久保もダンス&合いの手で華を添え、ユニットブロックを盛大に盛り上げた。
今回のアンダーライブでは公演ごとに、メンバーがひとりずつ決意表明を告げる場面が用意された。最終日は松尾の番で、彼女は過去の葛藤を吐露しつつも「私は今が常に一番楽しいです。今を楽しむことに精一杯で、その先のことに不安を感じることも忘れてしまったりします。下を向くわけでも、上を見るわけでもなく、私は今自分が見えている景色を全力で楽しみながら、歩いたり走ったり、マイペースに自分の道を進んでいこうと思っています」と宣言。そんな頼もしい言葉に、フロアからは盛大な拍手が送られた。
10人の歌声にスポットを当てるブロックでは「明日がある理由」「いつかできるから今日できる」を披露。メンバー1人ひとりのソロパートが用意されることで、彼女たちの歌い手としての成長もじっくり感じ取ることができたことだろう。その後、クリスマス目前ということもあり、メンバーがサンタ帽を被った「Am I Loving?」では、曲中にタップダンスやカップスパフォーマンスを交えた見応えのある演出も用意。さらに、「13日の金曜日」「初恋の人を今でも」ではクリスマス色を強めたアレンジで多幸感が増していき、「全部 夢のまま」でライブはついにクライマックスを迎えた。
乃木坂46「31stSG アンダーライブ」の様子(※提供写真) 画像 8/11
乃木坂46「31stSG アンダーライブ」の様子(※提供写真) 画像 9/11
観客へのクリスマスプレゼント抽選会で会場が再び緩やかな空気に包まれると、佐藤璃果の「ここからはラストスパート。私たちの熱い気持ちを受け取ってください」というメッセージに続いて、「Overture」をEDM調にリミックスしたトラックに乗せてメンバー1人ひとりがパワフルなダンスを見せていく。その流れから「マシンガンレイン」へと続くと、王道感の強いアンダーライブパートへと突入する。「届かなくたって…」「錆びたコンパス」と近年のアンダー楽曲で会場の熱量が高まると、その熱気も「日常」で最高潮を迎える。
いよいよ最後の曲という場面で、座長の中村は「たくさんライブをしてきたり、先輩の姿を見てきて、みんなすごいなと思うことがたくさんあって。私に何か特別に突き抜けた才能なんてないのかなと思ったりもしています。でも、頑張り続けること、努力し続けることは絶対に諦めませんでした。こうして私たちのことを必要としてくれている皆さんがいるから、私たちはここに立てているし、胸を張って『乃木坂46です』と言えることができます。これからも頑張り続けるので、ぜひ私たちについてきてくれたらうれしいです」と、今回のアンダーライブにかける熱意を客席に届けていく。そして、「そんなたくさんの思いを込めて。最後の曲、聴いてください」と告げてから、最新アンダー楽曲「悪い成分」で現アンダーメンバーのベストパフォーマンスを叩きつけてライブ本編を終えた。
そんなストロングスタイルのライブ本編を経て、アンコールでは「好きというのはロックだぜ!」で明るく元気な姿を見せるアンダーメンバー。ライブTシャツ姿に着替えた彼女たちは、タオル片手にステージ中をところ狭しと動き回り、会場中のファンに向けてレスを送る。かと思えば、「ごめんねFingers crossed」では緻密なダンスを息の合ったパフォーマンスで見事に表現し、「おいでシャンプー」で再度多幸感を高めていく。
乃木坂46「31stSG アンダーライブ」の様子(※提供写真) 画像 10/11
乃木坂46「31stSG アンダーライブ」の様子(※提供写真) 画像 11/11
