樋口を慕う後輩・阪口珠美をセンターに据えた「口ほどにもないKISS」では、樋口の希望で阪口やアンダーメンバーと一緒に披露。また、この日出演予定のなかった1期生・和田まあやがサプライズで登場すると、2人の絆を深く刻むように「孤独兄弟」をパフォーマンスする。曲中では、樋口が和田の優しさに触れたエピソードが初めて明かされるなど、終始笑顔と涙が入り混じったパフォーマンスで会場を感動の渦に泣き込んでいく。そして、「これからも少しでも多くの人に元気や笑顔を与えられる、そんなきっかけの一部になれるように強く生きていきたい。最後は強い気持ち、強い意志を持ってこの大好きな乃木坂46から旅立ちたいと思います」と強い思いを込めて、「きっかけ」で卒業セレモニー本編を締め括った。
「乃木坂46 樋口日奈 卒業セレモニー」の様子(※提供写真) 画像 11/16
「乃木坂46 樋口日奈 卒業セレモニー」の様子(※提供写真) 画像 12/16
「乃木坂46 樋口日奈 卒業セレモニー」の様子(※提供写真) 画像 13/16
「乃木坂46 樋口日奈 卒業セレモニー」の様子(※提供写真) 画像 14/16
「乃木坂46 樋口日奈 卒業セレモニー」の様子(※提供写真) 画像 15/16
「乃木坂46 樋口日奈 卒業セレモニー」の様子(※提供写真) 画像 16/16
アンコールでは紫色のドレスを身にまとった樋口が「これからも皆さんのそばに、誰よりもいたいなと思います」との思いを込めて、「誰よりもそばにいたい」をひとりで歌唱。続く「ロマンスのスタート」では本編には出演できなかった山下美月、清宮レイが駆けつけ、この日の出演者全員で多幸感溢れるパフォーマンスを展開していく。曲中には樋口へのサプライズとして、メンバー1人ひとりが似顔絵やメッセージを書き込んだみかんをプレゼントする一幕も。さらに、客席も樋口のメンバーカラーである紫とオレンジのペンライトで染め上げられ、彼女の新たな旅立ちを祝福した。
最後の曲に入る前に、秋元から樋口へメッセージが送られる。ここでは秋元がキャプテンに就任した際、抱えていた悩みを樋口が前向きな言葉でフォローしてくれたことに対する感謝が告げられ、「ちまは優しさの塊みたいな人」と称する。そして、「自分を犠牲にしてみんなを守ってきてくれたちまだから、これからはちま自身のことだけを考えて幸せになってほしい。それを約束して、次の道に進んでくれたらうれしいです。本当に11年間お疲れ様でした」と労いの言葉を送ると、樋口も「みんながいたから優しくなれたと思うし、乃木坂って本当に素敵な場所だなって、11年いても思うってすごいことだと思う。みんながいたから今の私がいます」と思いの丈を口にし、最後は「乃木坂の詩」で11年にわたる乃木坂46でのアイドル人生を締め括った。
最後の挨拶を終えると、客席からは「ひなちま ありがとう」と記されたメッセージカードが掲げられるサプライズも。これに感極まった樋口は「幸せです。また会おうね!」と再会を約束して、ステージをあとにした。
メンバーのみならず、スタッフや多くのファンから愛され続けてきた樋口日奈。この思い出を胸に、彼女はこれから新たな道を、周りの人たちに愛情と笑顔を振り撒きながら進んでいくことだろう。
(文/西廣智一)